静岡県で水害に強い家を建てるには?ポイントや個人でできることを解説

静岡県で水害に強い家を建てるには?ポイントや個人でできることを解説

静岡県は海や川が近い地域も多く、大雨のときには浸水や河川の氾濫が起こることが考えられます。

最近は線状降水帯による激しい雨も増えているため、家づくりでは耐震性だけでなく、水害への備えも考えておきたいところです。土地選びや間取り、外まわりのつくり方によっては、浸水の被害を抑えられる可能性があります。

この記事では、水害に備えた家づくりのポイントや、自分でできる対策について分かりやすくご紹介します。

【この記事でわかること】

● 静岡県で水害対策を考えるべき理由

● 静岡県で水害が発生しやすい家・土地の特徴

● 静岡県で水害に強い家を建てるポイント

● 静岡県で水害に強い家づくり!個人でできること

● 静岡県で水害の被害に遭ったときに活用したい公的支援・保険制度

静岡県で水害対策を考えるべき理由

静岡県は、台風や大雨の際に、県内を流れる大井川や天竜川などの一級河川が氾濫しやすく、比較的水害が起こりやすい地域です。実際に、これまでにも河川の氾濫や浸水被害が各地で発生してきました。近年は線状降水帯による記録的な大雨も増えており、これまで被害が少なかった地域でも注意が必要になっています。

はじめに、静岡県で水害対策を考えるべき理由について解説します。

・静岡県にもたらした豪雨災害の例

・「想定外」が頻発する線状降水帯と気候変動

・地震や津波と水害を切り分けることの重要性

※参考: 日本の川 – 中部 – 天竜川 – |国土交通省水管理・国土保全局

静岡県にもたらした豪雨災害の例

静岡県では、昔から台風や集中豪雨による大規模な水害が繰り返し発生しており、住まいづくりにおいて水害対策は欠かせません。

中でも代表的なのが、昭和49年(1974年)7月に発生した「七夕豪雨災害」です。台風8号の影響により県内で猛烈な豪雨となり、静岡市では一晩で雨量508ミリを記録しました。

河川の氾濫や土砂災害が県内各地で相次ぎ、死者44人、負傷者241人、床上浸水26,452棟、床下浸水54,092棟という甚大な被害が発生しています。特に巴川流域では広範囲が浸水し、防災の教訓として語り継がれています。

近年も、令和4年(2022年)の台風15号で静岡市を中心に大規模な浸水が発生しました。海・山・河川が近接する静岡県では、地域の地形やハザードマップを踏まえた家づくりが重要です。

※参考1: 「七夕豪雨災害」から50年|静岡県公式ホームページ

※参考2: 令和4年台風第15号による豪雨災害の記録(P5)|静岡県交通基盤部

「想定外」が頻発する線状降水帯と気候変動

近年の静岡県では、「これまで経験したことのない大雨」と表現される豪雨災害が増えており、水害対策の重要性が一段と高まっています。その背景にあるのが、線状降水帯の発生と気候変動の影響です。

線状降水帯とは、発達した積乱雲が次々と同じ場所に発生し、長時間にわたって猛烈な雨を降らせる現象で、短時間で河川の氾濫や土砂災害を引き起こします。

静岡県は太平洋に面し、暖かく湿った空気が流れ込みやすいため、台風や前線の影響を受けやすい地域です。実際に令和4年の台風15号では、線状降水帯により静岡市を中心に記録的な大雨となり、大規模な浸水被害が発生しました。

近年は「想定外な大雨」が現実になりつつあるため、家づくりでも浸水を前提とした備えが求められています。

※参考1: 降水|気象庁

※参考2: 令和4年台風第15号による被害の概況|国土交通省

地震や津波と水害を切り分けることの重要性

静岡県で家づくりを考える際は、地震や津波への備えと、大雨による水害への備えを別々に考える必要があります。静岡県は南海トラフ地震への関心が高いため、「災害対策=耐震対策」と思われがちですが、水害は性質が異なるリスクです。

たとえば、海から離れた地域でも近くの川があふれたり、排水が追いつかず道路や住宅が浸水したりすることがあります。実際に、台風や線状降水帯による大雨で床上浸水や設備被害が発生した地域も少なくありません。

地震に強い家であっても、給湯器や分電盤が水に浸かれば生活に支障が出ます。安心して暮らすためには、耐震性能だけでなく、土地の高さや周辺の地形、水の流れまで含めて確認しておくことが欠かせません。

\はじめての家づくりに!商品や流れが分かる1冊/

無料カタログやお問い合わせはこちら

静岡県で水害が発生しやすい家・土地の特徴

静岡県では急峻な山地を流れる河川が日本でも有数の急流河川となっていることから、水害が発生しやすい地域といえます。

ここでは、静岡県で水害が発生しやすい家・土地の特徴について解説します。

・海や河川の近くにある

・埋立地に該当する

・周辺と比べて低い位置にある

・大雨の被害を受けやすい地域にある

※参考: 第2章 ⽣物多様性の現状と課題(P21)|静岡県

海や河川の近くにある

静岡県で水害リスクを考えるならば、まず注意したいのが海や河川の近くにある土地です。

静岡県は駿河湾や遠州灘に面しているほか、天竜川、大井川、富士川など大きな河川も多く、昔から台風や大雨による浸水被害が発生してきました。特に川の近くや低い土地では、短時間の豪雨でも水が一気に集まり、道路の冠水や床上浸水につながることが考えられます。

また、海沿いの地域では高潮の影響を受ける可能性もあります。普段は便利で住みやすく見える場所でも、大雨の際に水がたまりやすい地形になっているケースは少なくありません。

土地選びでは周辺環境だけで判断せず、ハザードマップや過去の浸水履歴を確認し、水の流れや土地の高さまでチェックしておくようにしましょう。

※参考: 静岡県プロフィール|静岡県公式ホームページ

埋立地に該当する

静岡県で土地を探すときは、その場所が埋立地かどうかも確認しておきたいところです。

埋立地は海や川、湖沼、低湿地などを造成してできていることが多く、水が抜けにくい地盤である場合もあります。そのため、強い雨が降ると排水が間に合わず、道路や敷地に水がたまりやすいのが特徴です。

静岡県は海に面した地域が多く、港周辺や沿岸部には埋立地が広がっているエリアも存在します。一見すると普通の住宅地に見えても、周囲より低い場所では浸水被害が起きることもないとはいえません。

また、埋立地は大雨だけでなく、地震による液状化にも注意が必要です。土地を選ぶ際は、今の街並みだけで判断せず、昔の地形や土地の成り立ちまで調べておくと安心です。

※参考: 添付資料(P29)|静岡県

周辺と比べて低い位置にある

周囲と比べて低い位置にあるかどうかも確認しておきたいポイントです。大雨が降ると、水は自然と低い場所へ集まるため、わずかな高低差でも浸水しやすさが変わってきます。

静岡県は台風や線状降水帯による激しい雨が発生することがあり、短時間で道路や住宅地に水がたまるケースも少なくありません。特に、道路より敷地が低い家や坂の下にある住宅では、雨水が流れ込みやすくなる可能性があります。

見た目には平らに見える土地でも、実際には周囲より低くなっている場合もあるため見落とさないようにしましょう。

土地を見に行く際は、周辺道路との高さの違いや水の流れを確認しておきましょう。なるべく雨の日の様子も見ておくと、普段は分からない水はけの状態を把握できます。

大雨の被害を受けやすい地域にある

静岡県には、昔から大雨による被害が発生しやすい地域があります。たとえば、河川の近くや山あいの地域、海沿いの低地などは、台風や集中豪雨の影響を受けやすい傾向です。

近年、線状降水帯による記録的な大雨も増えており、これまで被害が少なかった地域でも浸水や土砂災害が起こるケースが出てきました。

特に静岡県は北に山地が多く、急な斜面や川が身近にある地域も少なくありません。そのため、同じ市内でも場所によって水害リスクが大きく異なります。

土地選びでは、駅からの距離や周辺環境だけで判断せず、自治体のハザードマップや過去の浸水履歴を確認するようにしましょう。以前に道路冠水や床上浸水があった地域は、将来的にも同じような被害が起こる可能性があります。

※参考: わたしたちの県(P84)|静岡県

静岡県で水害に強い家を建てるポイント

静岡県で安心して暮らすためには、水害への備えが欠かせません。ここでは、水害に強い家を建てるためのポイントについて解説します。

・土地を周囲より高くする

・高床式の家を設計する

・家の周囲を塀で囲う

・防水性の高い外壁を取り入れる

・主要な生活空間を2階に配置する

土地を周囲より高くする

静岡県で水害に強い家を建てるなら、土地を周囲より少し高くしておくことも有効です。

大雨の際は低い場所へ水が集まりやすいため、道路や隣地より敷地が低いと、雨水が流れ込む可能性があります。特に静岡県は台風や集中豪雨の影響を受けやすく、短時間で道路冠水が起こることも想定しておきましょう。

盛り土などで敷地に高さを持たせておくことで、床上浸水のリスクを軽減しやすくなります。

高床式の家を設計する

水害リスクが気になる地域では、高床式の家を取り入れる方法もあります。

高床式とは、地面から床の高さを上げて建てる構造のことで、浸水時に居住スペースへ水が入りにくくなるのが特徴です。

静岡県は河川沿いや海に近い地域も多く、台風や集中豪雨による浸水被害が発生することも考えられます。基礎を高くすることで、床上浸水のリスク軽減につながるほか、大切な家具や設備を守りやすくなります。

また、家の土台となる基礎部分の構造も重要です。一般的な布基礎ではなく、基礎全体を一体施工して荷重を面で分散させる「ベタ基礎工法」を採用することで、建物の強度が高まり、大雨や地震などの災害にも強い住まいになります。TATTA!では、この強度と耐久性に優れたベタ基礎工法を標準採用しています。

家の周囲を塀で囲う

家の周囲を塀や外構で囲う方法も大雨による浸水対策の1つです。

道路から雨水が一気に流れ込みやすい土地では、低めの塀や止水板を設けることで、水の侵入を抑えやすくなります。静岡県は台風や集中豪雨の影響を受けやすく、短時間で道路の冠水が起こる地域も少なくありません。

ただし、完全に水を防げるわけではないため、排水口の位置や敷地の高さも含めて対策を考えましょう。

防水性の高い外壁を取り入れる

静岡県のように台風や強い雨が多い地域では、外壁の防水性も気にしておきたいポイントです。

雨風が強いと、外壁の継ぎ目や小さなすき間から水が入り込み、壁の内側の傷みにつながることがあります。特に海沿いや風当たりの強い場所では、外壁材選びが重要です。

たとえば、水をはじきやすい外壁材や、雨水で汚れを洗い流すセルフクリーニング機能を持った外壁材を選ぶと、長期にわたり綺麗な状態を保ちやすくなります。

また、透湿防水シートで壁を覆い、外壁材との間に外気が流れる層をつくる「外壁通気工法」を採用することで、万が一雨水が浸入しても壁内の湿気を外部に放出し、住宅の傷みを防ぐことができます。

主要な生活空間を2階に配置する

水害リスクが気になる地域では、リビングや寝室などの生活空間を2階に配置する間取りも有効です。万が一浸水が発生しても2階に避難しやすく、家具や家電への被害を減らしやすくなります。

静岡県は過去に台風などによる浸水被害が発生したことがあるため、川の近くや低い土地では特に検討したい方法です。

1階は駐車場にするなど、浸水を想定した間取りにしておくと安心して暮らせます。

\はじめての家づくりに!商品や流れが分かる1冊/

無料カタログやお問い合わせはこちら

静岡県で水害に強い家づくり!個人でできること

水害から家族を守るには、土地の選び方など個人でできることも多くあります。

ここでは、万が一の水害に備えて実施したいポイントについて解説します。

・ハザードマップを活用して土地を探す

・侵入口に土のうを設置する

・定期的なメンテナンスを行う

ハザードマップを活用して土地を探す

静岡県で水害に強い家づくりを考えるなら、土地探しの段階でハザードマップを確認しておくことが欠かせません。

静岡県は海や河川が近い地域も多く、台風や集中豪雨による浸水被害が過去にありました。同じ県内でも場所によって浸水リスクは大きく異なります。ハザードマップを確認することで、洪水や内水氾濫、土砂災害の危険性があるエリアを事前に把握することが可能です。

土地価格や利便性だけで決めず、過去の浸水履歴や周辺の地形もあわせて確認してください。現地では道路との高低差や水の流れも見ておくと、実際のリスクをイメージしやすくなります。

とはいえ、ご自身だけで様々な条件を満たす安全な土地を探すのは大変な労力がかかります。専門的な知識がないと気付かないポイントも多いため、不動産情報ネットワークを持ち、土地探しからプロ目線でサポートしてくれる住宅会社に相談するのも賢い方法です。

※参考: ハザードマップポータルサイト|国土交通省

侵入口に土のうを設置する

大雨で道路に水があふれそうなときは、玄関や駐車場の前に土のうを置いておくと、水が家の中へ入りにくくなります。

静岡県では集中豪雨によって、短時間で一気に水位が上がることも少なくありません。特に道路より敷地が低い家では、雨水が流れ込みやすいため注意が必要です。

ごみ袋や段ボールを使った家庭用の簡易水のうの作り方も、自治体のホームページなどで紹介されています。浸水被害は「気づいた時には遅かった」となるケースも多いため、雨が強くなる前に準備しておくことが重要です。

※参考: 家庭でできる簡易水のう等について|葛飾区公式サイト

定期的なメンテナンスを行う

家を水害から守るためには、普段からの手入れも欠かせません。

たとえば、雨どいや排水口に落ち葉や泥がたまっていると、大雨のときに水が流れきらず、家のまわりにあふれてしまうことがあります。

また、外壁のひび割れやコーキングの劣化をそのままにしていると、そこから雨水が入り込み、壁の内側が傷む原因になることもあるでしょう。

雨どいの掃除や外壁の点検は定期的にしておくと安心です。大きな修理になる前に気づければ、家の傷みも抑えやすくなります。

静岡県で水害の被害に遭ったときに活用したい公的支援・保険制度

静岡県で水害の被害に遭った場合は、公的支援制度や民間の保険制度を利用できることがあります。ここでは、活用したい補償制度について解説します。

・公的支援制度

・民間の保険制度

公的支援制度

静岡県で水害の被害に遭った場合は、公的な支援制度を利用できることがあります。

たとえば、被災者生活再建支援制度では、自然災害によって住宅が全壊するなど、大きな被害を受けた世帯に対し、生活を立て直すための支援金が支給されます。

住宅の被害状況が全壊・解体・長期避難の場合における、被災者生活再建支援制度の支給額の例は以下のとおりです。

住宅の被害状況 基礎支援金 住宅の再建方法 加算支援金 合計支給額
全壊・解体・長期避難 100万円 建設・購入 200万円 300万円
補修 100万円 200万円
賃借(公営住宅除く) 50万円 150万円

被災後の生活再建支援金は、住宅の被害程度や再建方法に応じて支給額が決まります。

また、国による支援だけでなく、各市区町村が独自に修理費の補助などを行っているケースも少なくありません。

こうした公的支援を受ける際に必須となるのが、自治体が発行する「り災証明書」です。

判定の大きな根拠となるため、片付けを始める前には家の外観や浸水の深さがわかる場所、被害を受けた家財などを必ず写真に収め、速やかに役所の窓口へ相談してください。

※参考1: 被災者生活再建支援制度の概要(P1)|内閣府(防災情報のページ)

※参考2: 令和7年台風第15号により被災した住宅の応急修理を支援|掛川市

民間の保険制度

水害への備えとしては、公的支援だけでなく民間の保険に加入しておくこともおすすめです。公的な支援金だけでは住宅の再建費用をすべて賄うのは難しいからです。

火災保険は火事だけでなく、契約内容によっては台風や豪雨による浸水被害、土砂災害などの水災補償を付けられます。たとえば、床上浸水で家や家財が被害を受けた際に、要件を満たせば修理費や買い替え費用の補償を受けることも可能です。

ただし、水災補償は特約で付ける契約もあるため、加入内容を確認してください。静岡県は線状降水帯による大雨のリスクがある地域のため、ハザードマップを見ながら補償内容を検討しておくとよいでしょう。

被害を受けた際は、修理前に写真を残しておくと保険申請を進めやすくなります。

※参考: 【火災保険】水災とはどんな被害をいいますか?|よくあるご質問(FAQ)|三井住友海上

静岡県で家づくりを検討するなら水害対策も重要

静岡県で家を建てるときは、地震対策だけでなく、大雨への備えも考えておきたいところです。近年は台風や線状降水帯の影響で、全国的に道路が冠水したり、床上浸水が起きたりする地域も増えています。

土地を選ぶときはハザードマップを確認しながら、周囲との高低差や水の流れも見ておくと安心です。家づくりをするときには浸水を想定した間取りや設備にしておくことで、もしもの被害を抑えやすくなります。

静岡県で家づくりを考えている方は、地域の土地事情や気候を熟知する「TATTA!」にぜひご相談ください。

TATTA!のお客様の約70%は、土地探しからスタートされています。

建築のプロ目線で、水害リスクや住宅建築規制を考慮した間違いのない土地選びをサポートいたします。

もちろん、災害に強いベタ基礎工法や外壁通気工法など、安心の品質と性能も追加費用なしのワンプライスで実現可能です。

水害への備えも含めて、安全で快適なマイホームを検討されている方は、ぜひお気軽に無料の家づくり相談会や資料請求をご活用ください。

\はじめての家づくりに!商品や流れが分かる1冊/

無料カタログやお問い合わせはこちら

注文住宅コラム記事一覧