注文住宅の準備から完成までの期間の平均は?流れや短縮するコツも解説

注文住宅の準備から完成までの期間の平均は?流れや短縮するコツも解説

この記事では、注文住宅において準備から完成までにかかる期間の平均を解説します。

注文住宅では、準備を始めてから完成するまでに8〜16ヶ月の期間がかかるとされています。情報収集や予算を決定してから施工会社や土地を決めて、打ち合わせの後に工事を行い、最後に引渡しを受けるのが主な流れです。

この記事では、注文住宅が完成するまでの期間が長引く理由や、短縮するためのコツを解説します。注文住宅を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

● 注文住宅の準備〜完成の期間の目安は8〜16ヶ月

● 注文住宅完成までの期間が長引く理由

● 注文住宅の完成までの期間を短縮するコツ

注文住宅の準備〜完成の期間の目安は8〜16ヶ月

注文住宅の準備から完成までにかかる期間は、一般的に8〜16ヶ月が目安です。注文住宅を建てるには、土地探しからプラン設計まで自分たちで行う必要があり、準備にも時間がかかります。

土地探しやプラン決定に時間がかかってしまうと、完成までに16ヶ月以上かかるケースもあるでしょう。また、土地やプランの設計が早めに完了しても工事の期間はかかるので、最短でも8ヶ月が目安期間となります。

注文住宅の準備から完成までの流れ・期間

ここでは、注文住宅の準備から完成までの流れと期間を解説します。

  • 情報収集して予算を決める(1〜3ヶ月)
  • 施工会社と土地を決める(3〜6ヶ月)
  • 打ち合わせ・住宅ローンの申請を行う(2〜6ヶ月)
  • 着工し工事を進める(3〜7ヶ月)
  • 決済・引渡し・引越しを行う(1ヶ月)

上記5点を順番に解説します。

情報収集して予算を決める(1〜3ヶ月)

最初にどのような家が良いか、インターネットで調査したり、住宅展示場を見学したりして調べます。二階建てか平屋か、吹き抜けを設計するかなどの具体的なイメージをまとめましょう。

また、希望のエリアや立地条件で物件を検索し、住宅の価格相場を掴んでおきます。

イメージがまとまったら、過去の建築事例などを参照して大体の予算を決定します。施工会社とのプラン設計までに具体的なイメージがまとまっていると、工事までスムーズに進むでしょう。

なお、情報収集や予算決定にかかる期間は1〜3ヶ月ほどです。

施工会社と土地を決める(3〜6ヶ月)

イメージしている家に近い事例を持つ工務店やハウスメーカーに資料請求をしたり、モデルハウスに足を運んだりして施工会社をいくつか選んでおきましょう。

その後、デザイン性や注力している箇所が理想と近い会社を2〜3社ほどに絞り、建てたい住宅のイメージを伝えて見積もりを依頼しましょう。

土地は自分で探して購入することもできますが、施工会社に依頼すると土地と住宅を同時に進められるので、期間を短縮したり土地代と住宅建設費用がまとめられたりするなどのメリットがあります。

施工会社と土地を決めるまでには、3〜6ヶ月程度かかるでしょう。

打ち合わせ・住宅ローンの申請を行う(2〜6ヶ月)

施工会社と土地が決まったら、打ち合わせと住宅ローンの申請を行います。

このタイミングで、より詳細なプランの打ち合わせをしましょう。プランが固まった際に土地売買契約や建築工事請負契約を結び、正式に注文住宅の建築を依頼します。

間取りを決めて自治体や指定機関に建築確認申請を提出しましょう。

住宅ローンは契約を結んだタイミングで本申請を行い、審査に通れば金融機関と契約して注文住宅の建築が開始されます。

なお、打ち合わせや住宅ローン申請には2〜6ヶ月ほどの期間が必要です。

着工し工事を進める(3〜7ヶ月)

工事や資材の搬入で近隣に迷惑をかけるおそれがあるので、着工前に周囲への挨拶回りをすることが大切です。住宅会社の担当者が代行してくれる場合もありますが、直接顔を合わせておけば入居後により良好な関係が築けるでしょう。

着工前後には、地鎮祭や上棟式を行うこともあります。工事が始まると、外壁工事や中間検査、内部の造作工事や外構工事と工程が進みます。

建築中は定期的に現場を訪れて作業の進捗や仕上がりを確認すると、完成後の住まいへの思い入れが一層深まるでしょう。

決済・引渡し・引越しを行う(1ヶ月)

工事が完了したら、決済や引渡しをして新居に引っ越します。

家が完成したら竣工検査が実施され、営業担当者や工事責任者と一緒に床や壁、建具などに不具合がないかを1つずつチェックしながら説明を受けます。

不具合が見つかった場合には、引渡しまでに修理を依頼できるので、細かい部分もしっかり確認しましょう。

建物の確認が終わると建物引渡書に押印して登記手続きを行い、正式に建物が引渡されて所有権が移行します。引渡しが完了すれば、新居への引越しが可能です。

注文住宅完成までの期間が長引く理由

ここでは、注文住宅が完成するまでの期間が通常よりも長引いてしまう理由を解説します。

  • 良い土地が見つからないから
  • 設計プランや設備が決まらないから
  • 大幅なプラン変更が発生するから

上記3点を順番に見ていきましょう。

良い土地が見つからないから

土地の理想が高すぎる場合や、エリアを限定しすぎている場合には、なかなか良いと思える土地が見つかりません。全ての条件を完璧に満たそうとすると、選択肢が狭まってしまい土地探しが長引くでしょう。

建物の仕様を先に決めてしまうことも、土地が見つからない原因の1つです。どうしても土地が見つからない場合、住宅プランの変更を検討しましょう。

設計プランや設備が決まらないから

家族間での話し合いが十分でない場合や家に対するイメージがまとまっていない場合など、設計プランや設備がなかなか決まらないことがあります。家族で十分に話し合いを行い、妥協点を見つけましょう。

また、理想を詰め込みすぎると予算オーバーとなるため、希望する条件に優先順位を付けることも方法の1つです。今の住居に不満がある場合は、それを改善する具体的な要望としてまとめておくことも役立ちます。

大幅なプラン変更が発生するから

イメージと異なっていたなどの理由で大幅なプラン変更が発生する場合には、完成までの期間が長引くでしょう。契約までに希望するプランの情報を調べ、わからないことは担当者に質問しておくことが大切です。

一般的に間取りは建築確認申請を行う前まで変更できるとされていますが、本契約後に変更を希望した場合は書類の再作成が必要です。その結果、追加費用が発生したり、手続きが長引いたりすることがあります。

建築確認申請とは、建物が法律に適合しているかを確認するための手続きです。

一度申請が受理された後に間取りを変更する場合は再申請が必要であり、費用だけでなく工期の延長も伴います。また、この段階での変更可能な範囲は限られており、主要な構造部分の変更は認められないことが一般的です。

着工後にも一部の変更が可能な場合がありますが、現場の進行状況や変更内容によってはさらに期間が長引くでしょう。

注文住宅の完成までの期間を短縮するコツ

ここでは、注文住宅が完成するまでの期間を短縮するコツを見ていきましょう。

  • 事前に家族と話し合っておく
  • 家づくり全体のスケジュールを立てる
  • 期限を設けて土地を探す
  • 希望条件に優先順位を付ける

上記4点から解説します。

事前に家族と話し合っておく

理想の住まいを実現するには、家族全員が納得するプランを立てることが重要です。家族の希望がまとまっていないと、設計や設備の選定で意見が対立してしまい、期間が長くなる原因になります。

間取りやこだわりたいポイントなどを事前に話し合い、意見を一致させておきましょう。

ただし、壁紙や設備の細部に関しては意見が分かれることも珍しくありません。多数決で決めたり、最も頻繁に利用する人の意見を優先したりすると、スムーズに進むでしょう。

家づくり全体のスケジュールを立てる

新しい家にいつから住み始めたいかを明確にしたうえで、その時期から逆算して各工程の計画を設定しましょう。特に、土地の所有有無は完成までのスケジュールを決定する大きな要因であるため、土地の取得状況を確認しながら進めることが必要です。

工事や手続きに遅れが出るおそれもあるため、1ヶ月程度の余裕を持った計画を立てると安心です。柔軟性を持たせることで、予期せぬトラブルが発生してもスムーズに対応できます。

期限を設けて土地を探す

土地探しにかける期限を決めておくと、スムーズに進めやすくなります。完全に条件に合う土地を見つけることは難しいため、理想の条件を全て満たす土地は見つからないおそれがあることを理解し、条件の優先順位を明確に付けておきましょう。

また、住みたいエリアを1つに限定すると、条件に合う土地が見つからず期間が長引く原因となります。エリアの候補を複数用意しておけば、選択肢が広がって理想に近い土地を見つけられる可能性が高くなるでしょう。

希望条件に優先順位を付ける

土地や建物の希望条件に優先順位がないと、どれを採用してどれを諦めるかの判断が難しくなり、プラン決定までの期間が長引きます。

譲れない条件を明確にしておけば、取捨選択が容易になって時間のロスを防げるでしょう。全てを叶えようとするのではなく、譲れないポイントだけ実現する考えで進めるとスムーズです。

注文住宅の期間に関するよくある質問

ここでは、注文住宅の期間に関してよくある質問に回答します。

  • 住みたい場所に理想の土地がないときの対処法は?
  • 注文住宅にかかる最終的な金額はいつ決まる?

疑問の解消にお役立てください。

住みたい場所に理想の土地がないときの対処法は?

住みたい場所に理想の土地がない場合、新しいエリアでの土地探しを検討しましょう。

住みたい場所にこだわりすぎると選択肢が狭くなってしまいます。新しいエリアであれば、土地価格が抑えられたり予算に余裕が生まれたりするでしょう。

また、土地探しの期間を延長すれば、希望に近い土地が市場に出るチャンスが増えます。

注文住宅にかかる最終的な金額はいつ決まる?

注文住宅の最終的な金額が確定するのは、基本的には引渡し前の最終精算時です。ただし、それまでに提示される詳細見積もりや建築請負契約時の金額から大きく変動するケースは稀といえます。

最終金額に影響する要因として設計の変更や追加工事、資材の価格変動などが挙げられます。金額や納期に関する不安を解消するためには、住宅会社や工務店とのコミュニケーションを密にすることが重要です。

注文住宅完成までの期間を短縮するにはスケジュール管理が重要

この記事では、注文住宅が完成するまでの期間について解説しました。

一般的に、注文住宅の準備から完成までにかかる期間は8〜16ヶ月です。情報収集や予算と施工会社の決定、契約の締結やローン申請など、さまざまな工程が発生します。

事前にしっかりとリサーチしたり希望する条件に優先順位を付けたりしておけば、工事内容の変更などが発生せずにスムーズに進みます。家族で十分に話し合いを行い、理想の家づくりに向けて準備しましょう。

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