注文住宅のランドリールームとは?失敗しない間取り例も紹介
この記事では、注文住宅のランドリールームについて解説します。
注文住宅でランドリールームをつくるメリットは、家事効率が向上することや、室内干しのスペースを確保できることなどがあります。
一方、十分な空間が必要であることや、建築コストが増加することなどのデメリットがある点にも注意が必要です。
この記事では、注文住宅のランドリールームについて、失敗しない間取り例なども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
● 注文住宅でランドリールームをつくるメリット
● 注文住宅のランドリールームで失敗しないためのポイント
● 注文住宅のランドリールームの間取り例
注文住宅のランドリールームとは?
ランドリールームとは、洗濯に関連する作業を効率的に行うための専用スペースのことです。洗濯機や乾燥機を設置する場所であり、洗濯物の収納やアイロンがけ、畳む作業も行えます。
洗濯の動線を整え、日常的な家事をスムーズに進めるための重要なエリアとして、注文住宅では人気の設備です。
サンルームとの違い
ランドリールームとサンルームは、どちらも洗濯物を扱うためのスペースですが、機能や用途などから以下の違いがあります。
部屋の種類 |
概要 |
ランドリールーム |
室内に設置され、洗濯機や乾燥機を使用して洗濯物を処理する |
サンルーム |
日光を活用して洗濯物を自然乾燥させるスペースである |
ランドリールームは室内に設置され、洗濯機や乾燥機を使用して洗濯物を処理します。天候に左右されずに使えるのが大きなメリットです。
一方、サンルームは日光を活用して洗濯物を自然乾燥させるスペースです。ガラス張りの外に近い空間で、日差しを取り入れながら、外に洗濯物を干すのが難しい場合に重宝されます。
注文住宅でランドリールームをつくるメリット
ここでは、注文住宅でランドリールームをつくるメリットについて解説します。
- 家事効率が向上する
- 天候に左右されず洗濯物を干せる
- 室内干しのスペースを確保できる
それぞれ、順番に見ていきましょう。
家事効率が向上する
ランドリールームの最大のメリットは、洗濯に関わる一連の作業を1箇所で完結できる点です。
洗濯、乾燥機や室内干しでの乾燥、アイロンがけから収納まで移動せずに進められるため、時間と労力を大幅に節約できます。
さらに、洗濯物を他の部屋に持ち運ぶ手間もなくなり、洗濯物が溜まっている状態でもリビングや他の生活スペースが乱れることがありません。
家全体の整理整頓もしやすくなり、家事をスムーズにこなせる環境が整います。
特に、大家族や洗濯量が多い家庭にとって、ランドリールームは日々の負担を大きく軽減する重要な役割となります。
天候に左右されず洗濯物を干せる
ランドリールームを設けるメリットの1つとして、洗濯物を外の天候に左右されずに干せる点が挙げられます。
日本の気候は四季があり、梅雨時期や冬の寒い時期など、洗濯物を外で干すことが難しい日は少なくありません。
ランドリールームには乾燥機を設置したり、換気が整った室内干しスペースをつくったりすることで、いつでも洗濯物を干すことが可能です。
特に、急な雨や強風で外に干した洗濯物が濡れてしまう心配や、花粉や黄砂のシーズンに洗濯物を外に出したくない場合などに、ランドリールームは非常に役立ちます。
家の中で完結できるため、天気を気にせずに家事を進められ、生活のリズムが崩れることもありません。
室内干しのスペースを確保できる
室内にランドリールームを設置することで、室内干しのスペースを確保できるのも大きなメリットです。
リビングや寝室に洗濯物を干すと、生活動線に影響を与える場合があります。ランドリールームであれば、1つの室内で作業を完結できるので、動線の妨げになる心配はありません。
また、ランドリールーム内に適切な換気設備や除湿器を導入すれば、洗濯物が効率よく乾燥し、カビや悪臭が発生するリスクを低減できます。
注文住宅でランドリールームをつくるデメリット
ここからは、注文住宅でランドリールームをつくるデメリットについて解説します。
- 適切な広さがある空間が必要
- 換気が不十分だとカビの原因になる
- 建築コストが増える
順番に見ていきましょう。
適切な広さがある空間が必要
ランドリールームを設けるためには、十分なスペースを確保する必要があります。
洗濯機や乾燥機、アイロン台、収納スペースなどを設置するために、最低限の広さが求められます。一般的には、少なくとも2〜3畳程度必要とされますが、家族の人数や洗濯の頻度によっては、より広いスペースが望ましいでしょう。
また、注文住宅では限られた床面積の中で各部屋の配置を決定するため、ランドリールームを設けることで他の部屋の広さが制約される場合もあります。
換気が不十分だとカビの原因になる
ランドリールームは、洗濯機の使用や室内干しにより湿度が高くなるため、換気をしっかりと行わないとカビの発生リスクが高まります。
特に、乾燥機を使用しない場合や、洗濯物を頻繁に室内干しする家庭では、空気の流れが悪いと湿気がこもりやすくなるでしょう。
適切な換気設備を導入しないと、ランドリールーム自体が湿気やカビの温床になるおそれがあり、壁紙や床材が傷んでしまうこともあります。
窓を設置して自然換気を促すか、換気扇や除湿機を導入して湿気対策をしっかり行うことが必要です。
建築コストが増える
ランドリールームを設置するには、一般的に追加の建築コストが発生します。
注文住宅での設計や施工においては、ランドリールームに必要な配管や電気設備、換気設備の導入が必要となり、そのための費用がかかります。
ランドリールームの費用相場としては、基本的な設置費用はおよそ20万円〜50万円が一般的です。加えて、高性能な乾燥機や収納設備、カウンターなどをカスタマイズすると、さらに費用がかさむこともあります。
注文住宅のランドリールームで失敗しないためのポイント
ランドリールームは、家事を効率化し、快適な生活を実現するための便利な空間です。ただし、設計時にいくつかのポイントを押さえておかないと、後々使いにくくなることもあります。
ここでは、ランドリールームで失敗しないために注意すべきポイントを解説します。
- ランドリールームの使い方を明確にしておく
- 目的に合った収納スペースを設ける
- 十分な湿気対策を行う
- 家事動線を意識した間取りにする
- コンセントを使いやすい場所に設置する
それぞれ、順番に見ていきましょう。
ランドリールームの使い方を明確にしておく
ランドリールームをつくる際は、最初にその使い方を明確にしておくことが重要です。
単に洗濯や乾燥を行うだけでなく、アイロンがけや衣類の一時保管、畳む作業など、どの作業をどの場所で行うかを事前に考えておくと、機能的で使いやすいスペースに仕上がります。
例えば、アイロン台や作業台を設置するなら、その場所に十分なスペースを確保する必要があります。また、ペットの洗い場や掃除道具の収納など、その他の用途を考える場合は、それに合った広さや設備を取り入れることが重要です。
目的に合った収納スペースを設ける
ランドリールームは、洗濯機や乾燥機以外にも、洗剤や柔軟剤、ハンガーなど、さまざまな物を収納するスペースが必要です。
洗濯作業に使うアイテムを収納できる棚や、乾いた洗濯物を一時的に置いておくカウンターなど、機能的な収納を設けるのがおすすめです。
収納は、ランドリールームの使用頻度に合わせて設計しましょう。家族が多い家庭では洗濯物の量も多いため、仕分けておけるバスケット収納や大容量の棚があると便利です。
十分な湿気対策を行う
ランドリールームでは、洗濯機や乾燥機の使用や室内干しによって湿気が発生しやすい環境になります。換気が不十分だと、湿気がこもりカビや悪臭の原因になるため、湿気対策は非常に重要です。
ランドリールームには、窓を設けて自然換気を促すか、換気扇や除湿機を設置して湿気を効率的に排出できるようにしておきましょう。
また、湿気がこもりやすい小さな空間の場合は、特に換気性能を重視した設計をすることが必要です。
家事動線を意識した間取りにする
ランドリールームは、洗濯に関わる作業の効率を上げるため、家事動線を意識して間取りを設計することが大切です。
例えば、洗濯機のあるランドリールームから脱衣所、浴室、クローゼットへの移動がスムーズになるように、なるべく近い位置に配置することが理想です。
ランドリールームが家全体の家事動線に馴染む配置になっていると、無駄な移動が減り、洗濯作業がスムーズに進みます。
また、家事をする際に他の生活空間との衝突が起こらないよう、リビングやダイニングとは別の導線を確保すると、家事のストレスを軽減できます。
コンセントを使いやすい場所に設置する
ランドリールームには、洗濯機や乾燥機などの家電が集まるため、コンセントを使いやすい場所に設置することが重要です。
使い勝手を考慮して、必要な場所に適切な数のコンセントを配置しましょう。
アイロンやスチーマー、掃除機などの頻繁に使う家電を使いやすくするためには、作業台の近くや出し入れしやすい場所にコンセントを設けると良いでしょう。
将来的に家電を買い替えたり、乾燥機やスチーマーなど新しい家電を追加したりすることも想定して、予備のコンセントを設けておくこともおすすめです。
注文住宅のランドリールームの間取り例
ランドリールームの間取りを工夫することで、家事効率が大幅に向上し、日常生活が快適になります。ここからは、TATTA!が実現したランドリールームの建築事例を紹介します。
- お風呂・洗面所と横並びにまとまったランドリールーム
- 広々とした脱衣所で部屋干しできるランドリールーム
- 洗濯が1部屋で完結する家事動線抜群なランドリールーム
順番に見ていきましょう。
お風呂・洗面所と横並びにまとまったランドリールーム
※出典:二宮町 水回りをまとめた家事がしやすいお家|建築事例|TATTA!
この実例では、ランドリールームをお風呂や洗面所と横並びに配置することで、家事動線が大幅に短縮され、移動が効率的になっています。
例えば、洗濯機から洗濯物を取り出し、そのまま近くのスペースで干せるため、動きに無駄がありません。
洗濯中にお風呂や洗面所の掃除を同時に進められ、1箇所で複数の家事をこなせるでしょう。
広々とした脱衣所で部屋干しできるランドリールーム
※出典:秦野市 日当たり良好でゆったりくつろげる家|建築事例|TATTA!
この実例では、広めの脱衣所をランドリールームとして兼用することで、部屋干しスペースを確保でき、雨の日でも安心して洗濯物を乾かすことが可能です。
広いスペースがあることで、乾燥中の洗濯物が他の作業を邪魔することなく効率よく干せます。
また、脱衣所にランドリールームを設置することで、入浴後すぐに衣類を洗濯でき、管理が容易になります。
洗濯が1部屋で完結する家事動線抜群なランドリールーム
※出典:豊川市 スタイリッシュで家事動線も抜群のお家|建築事例|TATTA!
この実例では、洗濯や乾燥、アイロンがけ、衣類の収納まですべてを1部屋で完結させることで、家事動線が非常に効率的になりました。
洗濯物を取り出してすぐに干せるうえ、乾燥後はその場で衣類を畳んで収納できます。
特にファミリークロークと隣接させた間取りにすることで、乾いた洗濯物をその場で収納できるため、家事の時短効果が高まります。
注文住宅のランドリールームに関するよくある質問
ここからは、注文住宅のランドリーに関するよくある質問を紹介します。
- ランドリールームはどれくらいの洗濯頻度の人に向いている?
- ランドリールームに導入すべき家電は何?
- 脱衣所とランドリールームを併用するときの湿気対策は?
順番に見ていきましょう。
ランドリールームはどれくらいの洗濯頻度の人に向いている?
ランドリールームは、毎日洗濯をする家庭や、洗濯物が多い家庭に特に向いています。
共働きで忙しい家庭では、洗濯を効率よく完結させることが求められるため、ランドリールームの設置により家事動線が短縮され、負担が軽減されます。
洗濯物の量や、家庭ごとのライフスタイルに合わせて、使いやすいスペースを設計することが大切です。
ランドリールームに導入すべき家電は何?
ランドリールームには、乾燥機があると非常に便利です。特に、雨の日や冬場でも洗濯物をしっかり乾かせるため、効率が上がります。
さらに、除湿機やサーキュレーターなども併用すると、部屋干しでの湿気対策や乾燥のスピードアップに役立ちます。
脱衣所とランドリールームを併用するときの湿気対策は?
脱衣所とランドリールームを併用するときの湿気対策として、換気を意識しましょう。
例えば、強力な換気扇や除湿機を設置することで、湿気がこもるのを防げます。また、可能であれば窓を設けて自然換気を促すと、カビの発生リスクを抑えられます。
注文住宅にランドリールームを取り入れて家事動線を効率的に
この記事では、注文住宅のランドリールームについて解説しました。
注文住宅のランドリールームで失敗しないためには、用途をあらかじめ決めておきましょう。
用途を決めることで、収納スペースや間取りの設計がしやすくなります。
ランドリールームのある家づくりを検討している人は、TATTA!にお任せください。TATTA!では、デザイン性や機能性を考慮しながら、さまざまな間取りをご提案いたします。