夏涼しく冬暖かい家にする工夫とは?工務店・ハウスメーカー選びの注意点も

夏涼しく冬暖かい家にする工夫とは?工務店・ハウスメーカー選びの注意点も

マイホームを建てる場合、「夏は涼しく、冬は暖かい家で快適に暮らしたい」と考えている人は少なくありません。一年中心地よい室温を保てる住まいは、日々の暮らしの質を向上させ、家族の健康を守ってくれるでしょう。

しかし、理想を実現するためには、建物の断熱性や気密性などの基本性能を高めることが必要です。そして、性能を最大限に引き出すための工夫も必要不可欠となります。

この記事では、夏涼しく冬暖かい家にする工夫や、工務店・ハウスメーカー選びの注意点

などを解説します。夏は涼しく冬は暖かい家を実現したい人は、ぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

●夏涼しく冬暖かい家とは?

●夏涼しく冬暖かい家を実現させるための工夫

●夏涼しく冬暖かい家を実現する工務店・ハウスメーカー選びの注意点

●夏涼しく冬暖かい家のメリット・デメリット

夏涼しく冬暖かい家とは?

「夏涼しく冬暖かい家」とは、季節を問わず快適に過ごせるように設計された住宅のことです。

一般的に、建物そのものが温度変化に強く、エネルギー効率も高い家を指します。

高断熱・高気密の仕様にして外気温の影響を受けにくく、室内の温度を保つのがポイントです。断熱性や気密性を高めることは、夏は涼しく、冬は暖かい家を実現することにもつながります。

はじめに、高断熱・高気密を表す「C値・Q値・UA値」について見ていきましょう。

高断熱・高気密を表す「C値・Q値・UA値」とは?

高断熱・高気密住宅を評価する際に使用する指標が「C値」「Q値」「UA値」です。これらの数値で住宅の快適さと省エネ性能を評価します。

「C値」「Q値」「UA値」の内容をまとめた表は以下のとおりです。

指標

意味

数値が小さい場合の特徴

C値

相当隙間面積(家の隙間の大きさ)

気密性が高い

Q値

熱損失係数(熱の逃げやすさ)

断熱性が高い

UA値

外皮平均熱貫流率(熱の逃げやすさ)

断熱性が高い

C値(相当隙間面積)は、建物全体にどれだけ「隙間」があるかを表す数値で、気密性を表します。数値が小さいほど隙間が少なく高気密です。

Q値(熱損失係数)は建物からの熱の逃げ難さを表す数値で、数値が小さいほど建物の断熱性が高いといえます。

UA値(外皮平均熱貫流率)は最新基準での断熱性能評価で、住宅の省エネ性能評価の基準にも使われている指標です。数値が小さいほど断熱性能が高い家になります。

夏涼しく冬暖かい家を実現させるための工夫

夏涼しく冬暖かい家は非常に住みやすいため、快適な居住環境の理想形といえます。ここでは、夏涼しく冬暖かい家を実現させるための工夫について、以下を解説します。

  • 断熱性・気密性を向上させる
  • 窓の性能を向上させる
  • 全館空調システムや床暖房を導入する
  • 換気システムを導入する
  • パッシブデザインを取り入れる

断熱性・気密性を向上させる

「夏涼しく冬暖かい家」を実現するための核心部分が 断熱性と気密性の向上です。この2つは住宅の「魔法瓶性能」ともいえる要素で、快適性や省エネ性に直結します。

断熱性とは、屋外の熱が室内に伝わるのをどれだけ防げるかを示す性能で、向上させるには以下のような工夫が挙げられます。

部位

改善のための工夫

屋根・天井

● 熱の侵入が多い部分

● 高性能の断熱材を厚く施工

外壁

● 充填断熱工法でグラスウール断熱材などを隙間なく施工

● フェノールフォームなどの断熱材を柱・間柱の外側から施工

床・基礎

● 床下断熱で室内の床下の部分に断熱材を施工

● 基礎断熱で住宅の基礎部分に断熱材を施工

断熱性・気密性は住む人の健康や家の寿命、冷暖房費、満足度などすべてに関わる大切な要素です。

窓の性能を向上させる

窓の性能は、断熱性を高めるうえで重要です。

熱の出入りの約5〜6割が「窓」からとされており、冬は室内の熱の約50〜60%、夏は屋外の熱の70%以上が窓から入るといわれています。

したがって、壁や屋根をしっかり断熱しても、窓の性能が低ければ効果が薄れるでしょう。

窓の性能を向上させる工夫として、主に以下が挙げられます。

  • 断熱性能の高い窓ガラスにする
  • 断熱性能に優れたサッシを選ぶ
  • 二重窓を設置する

断熱性の高い窓ガラス(Low-E複層ガラス、真空ガラスなど)を設置することで、窓からの熱移動を抑制します。

Low-E複層ガラスは、ガラスの複層構造による空気層と特殊な金属膜コーティングにより、断熱性能と遮熱性能を向上させたガラスです。窓ガラスを介した熱の出入りを抑制するため、室内の温度を快適な状態に保ちやすくなります。

なお、TATTA!では静岡県でYKKAPの窓を一番使ったことで表彰を受けました。「高断熱窓 APW330」の採用実績5年連続No.1で、静岡県第一位を受賞しております。

本賞は今年で5年連続の受賞となり、これまでの家づくりにおける断熱性能への取り組みが評価されたと考えられ、これからも住む人が快適に暮らせる住まいをご提供いたします。

※参考1:窓の断熱リフォームから、暮らしの脱炭素を始めよう|環境省

※参考2:高断熱ガラス・高性能断熱素材等の断熱強化設備の導入(P1)|環境省

「高断熱窓 APW330」の採用実績5年連続No.1 -住宅の省エネ化と家計支援を両立させる窓とは?-|グッドリビング株式会社

全館空調システムや床暖房を導入する

全館空調システムや床暖房の導入も、断熱性を向上させるのに役立ちます。

全館空調システムとは、家全体を一台の熱源機器で温めたり冷やしたり、換気を行ったりするシステムです。家中の温度を一定に保ち、快適性を高めることを目的としています。

全館空調は、高断熱・高気密な住宅と組み合わせることで、省エネ性と快適性を最大限に引き出せます。

床暖房は、床自体を熱源として部屋を温める暖房システムで、大きく分けて温水式と電気式の2種類があります。温水式はお湯で温めるのでファンヒーターなど他の暖房機にない、やわらかな暖かさが特徴です。

電気式には電熱線式や蓄熱式、PTCヒーター式があり、床下の電熱線に電気を流すことで床を温める電熱線式が一般的な方法です。

換気システムを導入する

断熱性能が高い住宅は気密性も高いものが多く、計画的な換気をしないと空気が滞留する恐れがあります。

しかし、2003年の改正建築基準法により、すべての住宅に24時間換気システムの設置が義務付けられました。シックハウス症候群を予防でき、快適で健康な暮らしを実現できます。

熱交換換気システムは、住宅の断熱性能を直接向上させるものではありませんが、高断熱・高気密な住宅において、換気による熱損失を大幅に抑え、結果的に冷暖房効率を高め、省エネと快適な室温維持に貢献します。

※参考:省エネ性能に優れた断熱性の高い住宅の設計ガイド(P12)|国土交通省

パッシブデザインを取り入れる

パッシブデザインを取り入れることは、建物の断熱性向上に直結します。

パッシブデザイン(passive design)とは、 建物を取り巻く自然環境の特性を活かし、室内を快適にするための設計方法です。機械設備に頼り切るのではなく、その土地の気候や風土、太陽の光や熱、風といった自然エネルギーを最大限に活用して快適な室内環境の実現を目指します。

たとえば、夏は開口部や吹き抜けなどで通風を確保し、背の高い樹木で日陰を作ることなどが挙げられます。

日射量・日照時間や風向・風量などは、地域ごとに異なるため、パッシブデザインを行う際は、気象庁の集計データなどで地域の特徴を把握することが必要です。

※参考:環境共生住宅とパッシブデザイン|一般社団法人環境共生まちづくり協会

夏涼しく冬暖かい家を実現する工務店・ハウスメーカー選びの注意点

夏涼しく冬暖かい家を実現するには、工務店・ハウスメーカーの選び方が重要です。

ここでは、工務店・ハウスメーカー選びの注意点として以下を解説します。

  • 断熱性能は仕様によって異なる
  • 断熱性能を示す数値=実測値ではない
  • 断熱性能を示す数値に太陽光は考慮されていない

断熱性能は仕様によって異なる

断熱性能は、使用する断熱材の種類や断熱材の厚さ、施工方法、窓やドアなどの開口部の性能などさまざまな要素の組み合わせによって決まります。

断熱材には多様な種類があり、それぞれ熱の伝えにくさ(熱伝導率)が異なり、同じ種類の断熱材であっても、厚さが薄いと断熱性能は下がります。

断熱材をどのように建物に配置し、施工するかによっても性能は大きく変わり、窓やドアは外壁全体の熱損失の多くを占めるため、性能のレベルが建物の断熱性に大きく影響します。

したがって、技術力の高い施工を行うハウスメーカーに依頼することが重要です。

断熱性能を示す数値=実測値ではない

断熱性能を示すUA値などの数値は基本的に計算値であり、実測値ではありません。

実際に住んでみると、窓の開閉状況や断熱材の施工状況などさまざまな要因によって室温は変動します。実際の施工に問題があれば計算上のUA値が良くても、住んでみたら寒い・暑いという可能性もあり得るでしょう。

一方、C値は建築現場で専用の測定器で気密性が実測されるため信頼性が高いといえます。

「夏涼しく冬暖かい家」を実現するには、UA値などの計算値だけでなく、実際の施工品質を担保するハウスメーカーの技術力や現場管理体制、C値測定の実施など、実測値で性能を証明する取り組みが重要です。

家を建てる際は、あらかじめ担当者にC値の基準を確認するのも良いでしょう。

断熱性能を示す数値に太陽光は考慮されていない

断熱性能を示すUA値(外皮平均熱貫流率)の計算には、太陽光による熱の取得は考慮されていません。外皮平均熱貫流率UA値は、外皮熱損失量を外皮面積の合計で割って算出します。

太陽光(日射熱)が室内に入り込むことによる熱の取得は、UA値とは別の指標である日射熱取得率(η値:イータ値)で評価されます。

窓や透明な屋根(トップライトなど)から、どれくらいの日射熱が室内に取り込まれるかを示す指標で、太陽光がガラスに入射した量に対して熱が室内に透過した割合を示す数値です。

日射熱取得率が大きいものほど日射熱を室内に取り入れるので、暖房を重視する地域や部屋に適しています。UA値とη値をバランスよく設計することが快適な家づくりに必要といえます。

夏涼しく冬暖かい家のメリット・デメリット

次に、夏涼しく冬暖かい家のメリット・デメリットについて解説します。

メリット

夏涼しく冬暖かい家のメリットとして、主に以下が挙げられます。

  • 一年を通して快適な室温で過ごせる
  • 結露を抑えられる
  • 健康的に暮らせる
  • 家計と環境にやさしい

夏涼しく冬暖かい家に住むことで、健康かつ経済的であり、質の高い生活を送れるでしょう。

デメリット

夏涼しく冬暖かい家のデメリットとして、主に以下が挙げられます。

  • 初期費用が高くなる傾向がある
  • 間取りやデザインに制約が生じるケースがある
  • 施工の質で性能が変わる

夏涼しく冬暖かい家にするには、初期費用が高くなることや、間取りやデザインに制約が出るケースがあることを念頭に入れておきましょう。

夏涼しく冬暖かい家ならTATTA!

夏涼しく冬暖かい家を建てたい人は、TATTA!にお任せください。

TATTA!では、以下4つの特徴を活かした家づくりを行っています。

  • 断熱性・遮熱性・気密性に優れた樹脂サッシを使用
  • 断熱性能は2020年省エネ基準に適合
  • 有害物質を分解するフローリングを使用
  • ハイクリンボードでホルムアルデヒドを分解

※2025年7月時点

断熱性・遮熱性・気密性に優れた樹脂サッシを使用

TATTA!は、快適で省エネな住まいを実現するために、窓の断熱性・遮熱性・気密性に優れている樹脂サッシを標準仕様としています。

樹脂素材は窓サッシに熱が伝わりにくいので、遮熱性と断熱性を向上させるのがメリットです。

少ないエネルギーで室内の温度を逃がさず、快適な空間で暮らせます。

断熱性能は2020年省エネ基準に適合

TATTA!の家は、2020年省エネ基準に対応した高気密・高断熱の家です。一般的な住宅と比較すると年間光熱費が約半分となり、家計にやさしいのがメリットといえます。

冬場に発生しやすいヒートショックのリスクも抑えられるため、世代を問わず安心して住めます。

有害物質を分解するフローリングを使用

TATTA!では光触媒技術により、太陽や照明の光が当たるだけでウイルスなどの有害物質を分解できるフローリングを使用しています。

消毒液などで除去する必要はないため、小さなお子さんがいる家庭でも安全に清潔な状態をキープできるのが魅力です。

まるで空気が洗ってくれるかのようで、手間をかけずにきれいな暮らしを実現できます。

ハイクリンボードでホルムアルデヒドを分解

ホルムアルデヒドを分解するハイクリンボードを使用しているため、シックハウス症候群のリスクも避けられます。

せっこうボードの優れた性能を保持したまま、ホルムアルデヒドを吸収し、分解することでクリーンで快適な空間で生活できます。

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夏涼しく冬暖かい家で快適な暮らしを実現させよう

夏涼しく、冬暖かい家は単なる理想ではなく、現代の最新技術と賢い家づくりの選択によって実現可能です。

夏のうだるような暑さや、冬の凍えるような寒さから解放されることは、心身のストレスを軽くし、家族全員の健康も守ってくれるでしょう。

夏涼しく冬暖かい家の快適さを手に入れたい方は、ぜひ、TATTA!までご相談ください。

TATTA!では2020年省エネ基準に対応した高気密・高断熱の家づくりをご提供しており、夏は涼しく、冬は暖かく暮らせる家をお約束します。

ご興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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