新築に地震保険はいらない?入らない人がすべきことも解説

新築に地震保険はいらない?入らない人がすべきことも解説

この記事では、新築住宅に地震保険はいらないのかを解説します。

新築住宅を建てる際、地震保険に加入すべきか悩む人は少なくありません。耐震基準が強化された現代の住宅でも、大規模な地震が発生すれば被害を受ける可能性はゼロではありません。

一方で、保険料の負担や補償範囲を理由に、加入を見送るケースもあります。

この記事では、新築住宅に地震保険に入った方が良い人の特徴や、入らない人がすべきことも解説します。新築住宅の購入を直近に控えて地震保険を加入するかどうか迷っている人は、ぜひ最後までお読みください。

【この記事でわかること】

●新築に地震保険がいらないと判断する人の理由

●新築で地震保険に加入した方が良い人

●新築で地震保険に入らない人が家づくりですべきこと

そもそも地震保険とは?

地震保険は、地震や噴火、津波による建物や家財の損害を補償する保険です。火災保険で損害をカバーできない災害に対して補償されます。

ただし、原則として火災保険とセットで加入しなければならないため注意が必要です。

ここでは、以下の2つを詳しく解説します。

  • 地震保険の加入率
  • 火災保険との違い

順番に見ていきましょう。

地震保険の加入率

2023年度の損害保険料率算出機構のデータによると、火災保険に加入している人のうち、地震保険とセットで加入している人の割合を表す「付帯率」は、69.7%でした。

2003年度は34.9%だったことを踏まえると、20年で付帯率は約2倍に増加しています。年々増加傾向にあるため、多くの人が地震への備えとして地震保険の重要性を感じているといえます。

※参考:グラフで見る!地震保険統計速報|損害保険料率算出機構

火災保険との違い

火災保険と地震保険の違いは、補償範囲だといえます。

火災保険は火災や落雷、風災などによる損害を補償しますが、地震や噴火、津波による損害は補償対象外です。一方、地震保険はそれらの自然災害による損害をカバーします。

例えば、地震が原因で火災が発生した場合、火災保険では補償されませんが、地震保険に加入していれば補償の対象となります。

地震によるリスクに最大限備えるためには、火災保険と地震保険の両方に加入することが重要です。

新築に地震保険がいらないと判断する人の理由

ここでは、新築に地震保険がいらないと判断する人の理由を紹介します。

  • 毎月の支払いが家計負担に繋がりやすいから
  • 火災保険と比べて補償範囲が狭いから
  • 全額受け取れるわけではないから
  • 保険料で同じ家を建築できるとは限らないから
  • 現行の建築基準法に基づいた新築住宅が多いから

順番に見ていきましょう。

毎月の支払いが家計負担に繋がりやすいから

毎月の保険料負担が大きいことが、地震保険が削られがちな理由の1つです。

地震保険の保険料は地域や建物の構造によって異なりますが、年間で数万円の負担となることが多いといえます。具体的に、保険金額1,000万円あたりの1年間の保険料は、最も安い構造・都道府県で7,000円程度、最も高い構造・都道府県で4万円程度です。

月数千円ではありますが、火災保険料も合わせて大きな負担に感じる人も少なくありません。

火災保険と比べて補償範囲が狭いから

火災保険と比較して補償範囲が限られている点も、注意が必要です。

火災保険は火災や風災、水災など幅広いリスクをカバーできます。特約によっては、盗難や事故による破損まで対応可能です。

一方、地震保険は地震、噴火、津波による損害のみが対象です。適用される状況が限定的であり、保険料に見合った補償が得られないと感じる人もいます。

全額受け取れるわけではないから

地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30〜50%の範囲内で設定されます。

例えば、火災保険で建物の保険金額を3,000万円と設定している場合、地震保険で受け取れる金額は最大でも1,500万円です。そのため、全損となっても再建費用の全額をカバーできない可能性があります。

また、万が一地震が起きたときも、全損判定を受けないことも少なくありません。大半の場合は支払われる保険金が契約金額の5%のみの「一部損」判定になるため、十分な補償ではないと感じる人もいます。

保険料で同じ家を建築できるとは限らないから

地震保険の保険金は、建物の再建費用全額を賄うことを目的としていません。

被災後の生活を安定化させることを目的としているため、受け取った保険金だけで同じ規模や仕様の家を再建することは難しい場合があります。

保険料の支払いに対する効果が期待できないため、地震保険に加入しない人もいます。

現行の建築基準法に基づいた新築住宅が多いから

住宅の耐震性能が向上しているため、地震による倒壊・損壊リスクが低いと感じる人も増えています。

現在の建築基準法に基づいて建てられた新築住宅は、耐震性能が高く設計されています。

建築基準法の耐震性能の水準を最低限満たす耐震等級1でも、数百年に1度程度の地震(震度6強から7程度)に対して倒壊や崩壊しない耐震性能があると評価されます。

さらに高い水準の耐震等級3の住宅では、災害時の救護活動・災害復興の拠点となるため耐震性の高さが求められる、消防署・警察署と同程度の耐震性を持っているのが特徴です。

そのため、大地震が発生しても全壊や多大な損傷を受けるリスクは低いと考える人もいます。

新築で地震保険に加入した方が良い人

新築で地震保険に加入した方が良い人として、以下の特徴が挙げられます。

  • 地震の発生率が高い地域に住んでいる人
  • 築年数が著しく経過している家に住んでいる人
  • 住宅ローンの残債がある人
  • 大規模な地震によって収入減少が予想される人

順番に解説します。

地震の発生率が高い地域に住んでいる人

地震の発生リスクが高い地域に住んでいる人は、地震保険に加入した方が良いでしょう。

例えば、東海・東南海・南海トラフ地震が予想される地域では、大規模な地震が発生するリスクがあるでしょう。政府の地震調査委員会が2025年1月に南海トラフ巨大地震の30年以内の発生確率80%程度に引き上げたことからもわかるように、地震の発生リスクが高まっています。

地震が発生するリスクが高い地域では、地震保険に加入することで、万が一の際の経済的な負担を軽減できます。

※参考:南海トラフ巨大地震 今後30年以内の発生確率「80%程度」に引き上げ 日向灘で13日に起きた地震は影響せず|NHK

築年数が著しく経過している家に住んでいる人

築年数が経過した住宅は新築に比べて耐震性能が劣る場合があるため、地震保険に加入するのがおすすめです。

特に、1981年以前に建てられた旧耐震基準の住宅は、地震による被害を受けやすいとされています。倒壊・損壊するリスクやその規模が大きくなるリスクが高いため、古い住宅に住んでいる人は、地震保険への加入を検討する価値があります。

住宅ローンの残債がある人

住宅ローンの残債がある人も、地震保険に加入した方が良いといえます。

地震で住宅が損壊しても、住宅ローンの返済義務はなくなりません。家が全壊して住めなくなった場合でも、ローンの支払いは続けなければなりません。

地震保険に加入していれば、受け取った保険金をローンの返済や新たな住居の確保に充てられ、家計の負担を軽減できます。

大規模な地震によって収入減少が予想される人

大規模な地震が起きたときに収入の減少が予想される人は、地震保険に加入することを推奨します。

特に、自営業やフリーランスの人は、地震による被害で事業の継続が困難になり、収入が減少するリスクがあります。店舗が被災して営業できなくなった場合や、取引先が被災して仕事が減る場合の影響は大きいでしょう。

地震保険の保険金は、収入が入らない状況での生活費や事業再建の資金として活用できます。

新築で地震保険に入らない人が家づくりですべきこと

新築で地震保険に入らない人が家づくりですべきことは、主に以下の3つです。

  • 地盤の強固な土地を探す
  • 耐震・制震・免震に特化した住宅プランを探す
  • 地震に強い家づくりの実績があるハウスメーカーに依頼する

順番に解説します。

地盤の強固な土地を探す

土地探しの段階で、地盤の強固な土地に条件を絞って探すことが重要です。

家を建てる土地の地盤が弱いと、地震時に家が傾いたり沈下したりするリスクが高まります。また、埋め立て地や軟弱地盤の地域では、液状化現象が発生しやすいといえます。

そのため、購入前に地盤調査を行い、強固な地盤の土地を選ぶのがおすすめです。地盤が弱い場合でも、適切な地盤改良工事を行うことで、安全性を高めることが可能です。

耐震・制震・免震に特化した住宅プランを探す

地震に強い家を建てるためには、耐震・制震・免震といった地震の強さに特化した住宅を検討するのも良いでしょう。耐震・制震・免震の違いは以下の通りです。

種類

概要

耐震

建物自体の強度を高め、地震の揺れに耐える構造

制震

建物に制震装置を組み込み、地震の揺れを吸収・減衰させる構造

免震

建物と地盤の間に免震装置を設置し、地震の揺れを建物に伝わりにくくする構造

耐震・制震・免震を組み合わせることで、地震に対する安全性をさらに高めることが可能です。

地震に強い家づくりの実績があるハウスメーカーに依頼する

地震対策を行うためには、地震に強い家づくりの実績が豊富なハウスメーカーに依頼することも大切です。

地震に強い家づくりの実績があるハウスメーカーは、過去の大地震で倒壊を免れた事例や、地震後の対応について情報を公開していることがあります。

また、ハウスメーカーによって採用している対策が異なるため、自分の建築予定地に適した技術が導入されているか確認することもおすすめです。

過去の施工事例や評判を確認し、信頼できるハウスメーカーを選ぶことで、安心して家づくりを進められます。

地震に強い家づくりならTATTA!

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※注釈:

2017年1月京都大学防災研究所でのMIRAIE軸組を使用した実大実験の結果であり、震度7相当の加振2回目の地震波に対する層間変形(揺れ幅)の比較による

地震の揺れによる損害修理・建て替えの補修費用を、購入価格を上限として100%保証するのも、地震の強さに自信があるからです。(※)

※注釈:

・総保証限度額 日本全国で発生した全保証物件の損壊に対する総保証額10億円まで

・総保証限度額を超える場合は、次の算式によって算出した額を保証限度額とする

「保証限度額=建物価格(税込)×10億円/全保証物件の損壊に対する保証額」

・総保証限度額を超えた地震の後に再度地震により損壊が発生した場合には、保証対象外となる

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新築の地震保険に関するよくある質問

ここでは、新築の地震保険に関するよくある質問に回答します。

  • 地震保険をやめるタイミングはいつ?
  • 地震保険を更新しないとどうなる?
  • 地震保険に入れない地域はある?

疑問の解消にお役立てください。

地震保険をやめるタイミングはいつ?

地震保険の解約は契約期間中であっても可能です。

ただし、解約時期によっては未経過分の保険料が返金されない場合もあるため、契約が満了し契約を延長するかどうか決定するときに解約するのが良いでしょう。

解約を検討する際は、契約している保険会社に連絡し、解約手続きや返金の有無について確認することをおすすめします。

地震保険を更新しないとどうなる?

地震保険は通常、火災保険とセットで契約され、契約期間も同一となっています。

更新を行わない場合、契約期間の終了とともに地震保険の補償は終了するため、地震による損害が発生しても保険金を受け取れなくなります。

更新の際には、保険料の負担を踏まえて、引き続き地震リスクに備える必要があるか検討し、適切な判断を行いましょう。

地震保険に入れない地域はある?

地震保険は、日本全国どの地域でも加入可能です。

ただし、地域によって地震リスクの度合いが異なるため、保険料に差が生じます。例えば、地震の発生リスクが高いとされる地域では、保険料が高く設定される傾向があります。

詳細な保険料率や加入条件については、各保険会社にお問い合わせください。

新築の地震保険は加入有無を明確にして後悔を防ごう

新築住宅で地震保険に加入すべきかどうかは、住む地域の地震リスクや家計の状況によって異なります。

地震発生率の高い地域に住む人、住宅ローンの残債がある人、地震による収入減少のリスクがある人などは、地震保険の加入を検討する価値があるでしょう。

地震に強い家づくりを行うためには、地盤の強い土地を選んだり耐震・制震・免震技術を取り入れたりするほか、地震に強い実績のあるハウスメーカーに依頼する対策が重要です。

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