平屋と二階建てはどっちがいい?メリット・デメリットも比較

この記事では、平屋と二階建てをさまざまな観点から比較します。
住宅購入は人生に一度ともいえる大きな買い物です。長期的に暮らすことになるので、事前のライフプランや資金計画をしっかりと立てておくことが重要です。
家づくりを検討している人の中には、平屋と二階建てのどちらにしようか迷っている人も少なくありません。平屋と二階建てはそれぞれの特徴があり、メリット・デメリットも異なります。
自分のライフスタイルに合った暮らしを実現させるためにも、どちらが適しているかを適切に見極める必要があるでしょう。
【この記事でわかること】
● 平屋と二階建てのどっちがいいか明確な決まりはない
● 平屋と二階建てのどっちがいいかを比較するポイント
● 【比較】平屋と二階建てのメリット・デメリット
● 平屋と二階建てのどっちかを選ぶときのポイント
● TATTA!が実現した平屋・二階建ての施工事例
平屋と二階建てのどっちがいいか明確な決まりはない
平屋と二階建てのどちらがいいのか、明確な決まりはありません。平屋と二階建てのどちらが適しているかは、家族構成や予算、土地の広さなど、多くの要因によって異なります。
平屋は、階層が一階建ての造りになっている建物を指します。すべての生活空間が同じフロアにあるので、室内の生活動線や家事動線などがスムーズになっているのが特徴です。
一方、二階建ては限られた敷地でも十分な居住スペースを確保でき、個人のプライバシーを守りやすいメリットがあります。
このように、平屋と二階建てにはそれぞれの特徴があるので、自分のライフスタイルや優先順位などに合わせて選択することが重要です。
平屋と二階建てのどっちがいいかを比較するポイント
ここからは、平屋と二階建てを比較するポイントとして、以下を解説します。
- 建築費用
- メンテナンス費用・税金
- 土地の広さ
- 生活の利便性・暮らしやすさ
- 防犯性・プライバシー
- 災害リスク
建築費用
平屋と二階建てを建築費用で比較すると、以下のとおりです。
構造 |
比較 |
平屋 |
● 基礎部分の費用が高い傾向にある ● 壁・躯体部分の費用が安い傾向にある |
二階建て |
● 基礎部分の費用が安い傾向にある ● 壁・躯体部分の費用が高い傾向にある |
※「安い・高い」はあくまで平屋と二階建てを比較した場合を指す
平屋は必要な基礎や屋根の面積が多いので、二階建てと比べると建築費用が高くなる傾向にあります。一方、二階建ては上下に空間を分けることで基礎や屋根の面積が抑えられるので、平屋と比べると建築費用は安いといえるでしょう。
壁や躯体部分(柱や壁など)の費用については、二階がない平屋のほうが安い傾向にあります。
ただし、建築費用は間取りや内装、性能などによって変動することがほとんどです。特に、二階建ては広い分で追加するオプションも増えることが想定されるので、どちらが高いかを明確に断言はできないでしょう。
メンテナンス費用・税金
平屋と二階建てをメンテナンス費用・税金で比較すると、以下のとおりです。
構造 |
比較 |
平屋 |
● 固定資産税が安い傾向にある ● メンテナンス費用が安い傾向にある |
二階建て |
● 固定資産税が高い傾向にある |
※「安い・高い」はあくまで平屋と二階建てを比較した場合を指す
建物を建築した場合にかかる税金は主に固定資産税と都市計画税で、メンテナンス費用は経年劣化による修繕費用などを指します。
平屋は広い敷地を必要とし、建物の基礎部分が広くなります。その分、多くの資材を使用していることになり評価額が上がるので、固定資産税は二階建てより高くなる傾向にあるでしょう。
メンテナンスについては、二階建ての外壁が高い分、塗装費用などがかかるので二階建ての方が高くなります。
土地の広さ
平屋と二階建てを、土地の広さで比較すると、以下のとおりです。
構造 |
比較 |
平屋 |
二階建てよりも広い土地面積が必要になる |
二階建て |
平屋よりも狭い土地面積で建てられる |
平屋はすべての部屋を一階に配置するため、同じ延床面積の二階建てと比べて広い土地が必要になります。たとえば、延床面積が100㎡の住宅を建てる場合、平屋では建築面積も100㎡となり、建ぺい率50%(土地面積の建築面積が占める割合)の土地では200㎡の敷地が必要です。
一方二階建ての場合は、一階と二階それぞれ50㎡ずつの床面積にすると建築面積は50㎡ですみ、同じ建ぺい率50%の土地でも100㎡の敷地で建築が可能です。
このように、平屋は二階建てに比べて約2倍の広さの土地を必要とすることが多く、特に都市部では広い土地の確保が困難になるケースがあるでしょう。
土地の広さや建ぺい率を考慮し、家族のニーズや予算に合わせて平屋と二階建てのどちらが適しているかを判断することが重要です。
生活の利便性・暮らしやすさ
平屋と二階建てを生活の利便性や暮らしやすさで比較すると、以下のとおりです。
構造 |
比較 |
平屋 |
● 間取りの自由度が高い ● 動線がスムーズである ● 立地によっては日当たりが悪くなる ● 各々の居住空間が確保しにくい |
二階建て |
● 間取りが制限される可能性がある ● 動線が複雑である ● 二階部分の日当たりが良い傾向にある ● 各々の居住空間が確保しやすい |
平屋はバリアフリー化がしやすい点など、二階建てと比べると間取りの自由度が高いといえます。フロアが一階のみで、生活動線や家事動線がスムーズな点も平屋のメリットといえるでしょう。
一方、二階建ては建物を支える柱などが必要になるので、一部の空間において間取りが制限される場合があります。一階と二階を行き来する必要もあることから、動線は複雑になるでしょう。
とはいえ、二階建ては居住空間を広く取れるので、子供部屋などを確保することが可能です。二階部分の日当たりも平屋と比べると良い傾向にあるので、寝室などを二階に設ければ、快適に暮らせるといえます。
防犯性・プライバシー
平屋と二階建てを防犯性やプライバシーで比較すると、以下のとおりです。
構造 |
比較 |
平屋 |
● 防犯性はやや低い ● プライバシーの確保が難しい |
二階建て |
● 二階部分の防犯性は高い ● 二階部分のプライバシーは確保しやすい |
平屋は一階部分しかないので窓が多くなる傾向にあります。そのため、二階建てと比べて防犯性に不安が残るでしょう。外からの視線も感じやすい点から、プライバシーの確保も大変になる傾向にあります。
二階建ての防犯性とプライバシーも一階部分においては平屋と同様ですが、二階部分では一定の安心感を得られるでしょう。
防犯性・プライバシーは一見、平屋の方が劣っているように思えますが、どちらも状況に大きな差は生じません。そのため、それぞれに適した防犯対策と、プライバシーの確保を意識することが非常に重要です。
災害リスク
平屋と二階建てを災害リスクで比較すると、以下のとおりです。
構造 |
比較 |
平屋 |
● 耐震性・耐風性が高い傾向にある ● 水害時に避難しにくい |
二階建て |
● 耐震性・耐風性が低い傾向にある ● 水害時に避難しやすい |
平屋は建物が低い分、構造が安定しているので、地震の揺れに強い傾向にあります。さらに、台風や暴風などが生じた際にも、風の影響を受けにくいといえるでしょう。
一方、二階建ての場合は洪水や津波などの水害時に上階への避難が可能で、安全性を確保しやすいのが特徴です。
災害リスクにおいても、平屋と二階建てのどちらが優れているとは断言できません。建築予定地のハザードマップも確認しながら、災害リスクに備えておくことが重要です。
【比較】平屋と二階建てのメリット・デメリット
ここからは、前述した比較ポイントを踏まえながら、平屋と二階建てのメリット・デメリットについて解説します。
平屋のメリット・デメリット
比較ポイントからわかった、平屋のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット |
● メンテナンス費用を抑えやすい ● 生活動線の効率が良い ● 耐震性・耐風性に優れている ● 間取りの自由度が高い |
デメリット |
● 建築費用が高くなりがち ● 広い土地が必要になる ● 水害時に不安が残る ● プライバシーを確保しにくい |
二階建てのメリット・デメリット
比較ポイントからわかった、二階建てのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット |
● 建築費用が安い傾向にある(※) ● 狭い土地でも建てやすい傾向にある ● 二階部分の防犯性・プライバシーを確保しやすい ● 二階部分の日当たりが良い |
デメリット |
● メンテナンス費用が高くなる傾向にある ● 間取りが制限される場合がある ● 耐震性・耐風性に不安が残る |
※平屋と同じ延べ床面積・立地で比較した場合
平屋と二階建てのどっちかを選ぶときのポイント
ここでは、平屋と二階建てを選ぶときのポイントとして以下を解説します。
- 予算や優先順位を明確にする
- 長期的なライフスタイルを考慮して選ぶ
- スケジュールに余裕を持って家族で話し合う
予算や優先順位を明確にする
平屋か二階建てか選ぶときは、予算や優先順位を決めておくことが重要です。
たとえば、家事のしやすさや家族との距離感、将来のバリアフリー対応の有無などをリストアップし、優先順位を付けておくと選択肢を絞れるでしょう。
また、家づくりを計画するときは、家族間で話し合うことも重要です。自分の要望だけを取り入れてしまうと、後々のトラブルにも発展するリスクがあります。
家族の希望に応じて何を重視するかを決めておくことで、後悔しない家づくりを実現可能です。
長期的なライフスタイルを考慮して選ぶ
住宅購入では、将来のライフスタイルを見据えたうえで、平屋と二階建てのどちらが適しているかを選びましょう。
現在の暮らしに合わせて家づくりを進めてしまうと、子供が成長したり、高齢者の介護が必要になったりしたときに不便と感じてしまうケースがあります。
将来的なライフスタイルを細かく洗い出し、平屋と二階建てのどちらが適しているかを決めることが非常に重要です。
スケジュールに余裕を持って家族で話し合う
住宅購入では、スケジュールに余裕を持つことが非常に重要です。家づくりには多くの工程があり、慌ただしく進めると意見のすれ違いや、見落としが生じてしまうでしょう。
たとえば、「子供部屋が欲しい」「階段の上り下りがつらい」などの声も早い段階で話し合っておくと、後から設計を変更する手間が省けます。
平屋と二階建てのどちらを検討するかは生活スタイルによって異なるので、話し合いを重ねたうえで決めることが重要です。
TATTA!が実現した平屋・二階建ての施工事例
ここからは、TATTA!が実現した平屋と二階建ての施工事例を紹介します。
- 回遊できる家事ラク動線の大人ナチュラルな平屋
- 広々としたオープンな間取りの二階建て
ぜひ、家づくりの参考にしてください。
回遊できる家事ラク動線の大人ナチュラルな平屋
※出典:回遊できる家事ラク動線の大人ナチュラルな平屋〜豊橋店〜|TATTA!
独立洗面台や室内物干し、勾配天井など、家事に便利な設備などを取り入れ、回遊動線にも優れた平屋を実現しました。
外観もグレーを基調とし、大人ナチュラルな雰囲気を演出しています。キッチンから脱衣所、洗面所まで一続きに回遊できる間取りは、共働きの夫婦にとって魅力的です。
広々としたオープンな間取りの二階建て
※出典:広々としたオープンな間取りを高級感のある雰囲気でまとめたモデルハウス〜藤枝店〜|TATTA!
約19帖ある広々としたリビングダイニングが特徴の二階建ては、家族の暮らしを豊かなものにしてくれます。
アイランドキッチンは、ダイニングの和室も見渡せるので、家族の気配を常に感じられるでしょう。白を基調とした内装は落ち着きがあり、高級感を演出しています。
平屋と二階建てどっちがいいかの判断材料を見極めよう
この記事では、平屋と二階建てをさまざまな項目で比較しました。
住宅購入という大きなイベントで失敗しないためには、事前に家族とよく話し合い、間取りなどの優先順位や予算を慎重に決めて判断することが重要です。
平屋と二階建てのどちらが暮らしやすいかは、理想とするライフプランや優先順位によって大きく異なります。どちらが優れているとは断言できないので、自分に合った選択をしましょう。
TATTA!では、家づくり相談会を実施し、ライフスタイルに応じた間取りや、資金計画に関するご相談を受け付けております。