マイホームブルーとは?原因を克服して不安から抜け出す方法も解説
この記事では、マイホームブルーとは何かについて解説していきます。
マイホームを手に入れるとマイホームブルーと呼ばれる状態になる人がいます。マイホームブルーとは、新居を手に入れることに対して、一時的に不安を感じている心理状態のことです。
人によってマイホームに住んだ後にも症状が続いてしまうことがあり、決して安易に考えて良い状態ではありません。さらに、マイホームブルーは誰でも陥るおそれがあるため、原因や対処法を知っておくべきだといえるでしょう。
そこで、この記事ではマイホームブルーの原因と解決方法についても解説します。マイホームブルーに陥ることが心配な人は、ぜひ最後までお読みください。
【この記事でわかること】
● マイホームブルーに陥る原因
● マイホームブルーを事前に回避する方法
● マイホームブルーを克服して不安から抜け出す方法
マイホームブルーとは?
マイホームブルーとは、マイホームを購入した時期から不安を感じる心理状態のことです。人によっては鬱(うつ)のような状態になったり家族に攻撃的になったりすることもあります。
一般的には、環境の変化に弱い人のほうがマイホームブルーに陥りやすいとされています。しかし、誰でもマイホームブルーになるおそれがあります。そのため、マイホームブルーに陥ってしまう原因と解決策をあらかじめ知っておくことが重要です。
マイホームブルーに陥る原因
マイホームブルーになる原因の多くは、”家を購入したことの変化”に起因しています。ここでは、生活環境の変化によって陥ってしまうマイホームブルーの主な原因について解説します。
- マイホームづくりが一段落した疲れ
- 新居・新生活への不安・不満
- 多額のローンを返済することへの不安
- 理想と現実のギャップ
- 土地や住宅に縛られるストレス
順番に見ていきましょう。
マイホームづくりが一段落した疲れ
マイホームを購入し、新居に引っ越すことには少なからずストレスを感じます。
売買契約や住宅ローンの審査、不動産の引渡し、引っ越しなどを短期間で一気に進めることなり、やるべきことが多すぎて軽いパニックになる人もいます。
新居へ引っ越し、一段落すると急に喪失感が生まれ、やる気がなくなってしまう状態になってしまうでしょう。予定を詰め込みすぎてマイホーム計画を進めてしまうと、マイホームブルーの原因になるといえます。
新居・新生活への不安・不満
新居や新生活は新しいことや慣れないことの連続であるため、不安を感じる人は少なくありません。実際、新しい環境への適応や生活リズムの変化、近隣住民とのコミュニケーションなど、予期せぬ課題が山積みになることもあります。
しかし、マイホームを購入すると何度も引っ越しできないため、新しい環境に慣れることが重要です。新生活に対するストレスやプレッシャーも、マイホームブルーの主な原因といえます。
多額のローンを返済することへの不安
マイホームの購入資金に住宅ローンを利用する人は多く、人生で経験したことがない大きな債務を抱えることになります。
また、万が一仕事ができなくなってしまうとマイホームを手放すことになりかねないため、住宅ローンの債務者になった人は非常に大きなストレスを感じるでしょう。
賃貸の頃と同程度の金額を毎月支払う返済計画であっても、本当に返していけるのか不安になり、長く引きずってしまうケースもあります。
理想と現実のギャップ
思い描いていたマイホーム生活と現実が違うと感じたときに強い不満を感じ、その結果マイホームブルーになってしまう人もいます。
例えば、騒音の多い賃貸マンション暮らしを避けるためにマイホームを購入したものの、周辺に騒音を発生させる施設があり生活環境が改善されなかったケースもあります。
マイホームを購入した目的が達成できていないと、ストレスを感じながら生活することになるでしょう。マイホームブルーは、理想と現実のギャップが原因になることが少なくありません。
土地や住宅に縛られるストレス
賃貸生活であれば気軽に引っ越しできますが、家を購入すると簡単には引っ越しできません。自由がなくなることにストレスを感じ、マイホームブルーに陥ってしまう原因になります。
生活環境が変化する場合だけでなく固定されてしまう場合も、マイホームブルーの原因になるため注意が必要です。
マイホームブルーを事前に回避する方法
マイホームブルーになってしまうと新生活が楽しくなくなってしまうため、事前に対策しておくことが重要です。
- 資金計画に余裕を持たせる
- マイホームの周辺環境を何度も確認する
- 家族全員でマイホームづくりを進める
- 実例を基に間取りや生活動線を設計する
マイホームブルーを事前に回避する、上記4つの方法を解説していきます。
資金計画に余裕を持たせる
ギリギリの返済計画でマイホームを購入してしまうと生活が苦しくなり、ストレスの原因になってしまいます。この事態に陥らないためにも、余裕を持った資金計画にすることが重要です。
金融機関やハウスメーカーなどの専門家に相談し、収入と支出のバランスを見極めてからマイホームを購入することをおすすめします。
マイホームの周辺環境を何度も確認する
マイホームに住んだあとに騒音や振動、臭いの存在を知ってしまうと後悔につながりやすくなります。マイホームを購入する前に周辺環境を何度も確認し、近隣住民に町内会や不審者の有無などをヒアリングすることで、マイホームブルーを対策できます。
また、事前調査をすることで納得してマイホームを購入できるようになり、心の安定につながるでしょう。
家族全員でマイホームづくりを進める
住宅ローンの債務者だけが率先してマイホームを検討するのではなく、家族全員が参加することが重要です。全員が当事者意識を持つことで、購入する物件の気になる点を見落とさなくなり、事前に対処できるか検討できるようになります。
物件資料の確認や内覧などは、家族全員で参加することをおすすめします。
実例を基に間取りや生活動線を設計する
注文住宅を建てる場合はおしゃれな間取りや外観だけを追い求めるのではなく、実際に建てた家の間取りを参考にすべきといえます。
なぜなら、生活動線や家事動線が良い家はストレスが少なくなり、結果的に住みやすい家になるからです。そのため、宿泊体験やOB訪問によって実例を確認し間取りにアイデアを組み込むことで、理想と現実のギャップが少なくなりマイホームブルーを事前に回避できるでしょう。
マイホームブルーを克服して不安から抜け出す方法
マイホームブルーを完全に回避する方法は一般的にないといえるので、万が一陥ってしまった場合に克服する方法を知っておきましょう。
- 日々の生活に楽しさを見出す
- マイホームの良いところを書き出す
- 周囲と比較しすぎない
- 模様替えやリフォームで補う
ここでは、マイホームブルーに陥ってしまった場合の克服方法を解説します。
日々の生活に楽しさを見出す
マイホームブルーを克服するためには、日々の生活に楽しさを見出すことが重要です。
マイホームブルーに陥ってしまうと、不満を感じることばかりが目につき、症状が深刻化してしまう悪循環になるケースも少なくありません。
マイホームブルーに陥ってしまった際にはなるべく楽しいことを優先し、心のバランスを取ることが重要です。
マイホームの良いところを書き出す
マイホームブルーになると、家の良くないところばかりが目につくようになってしまうため、良い部分を見つけることが対処法の1つです。
良いところを紙に書き出し目で確認することで、より効果が期待できます。家族全員で実施すると、マイホームブルーをより早く克服できるためおすすめです。
周囲と比較しすぎない
他の家を比較してしまう精神状態ではマイホームブルーが悪化してしまうため、比較しすぎないよう心がけることが重要です。
さまざまな物件を見比べ始めるとキリがありません。どうしても比較してしまう場合は、先述したマイホームの良い点を見返し、納得することがポイントです。
模様替えやリフォームで補う
マイホームに気に入らない設備や間取りがあったとしても、模様替えやリフォームで対応可能です。
どうしても気に入らなければ、「模様替えしたりリフォームしたりすれば良いと」と考えることが重要です。不満が解消できないことを補う方法があることを知っておくだけで、ストレスを大きく減らせるでしょう。
マイホームブルーに関するよくある質問
ここでは、マイホームブルーに関するよくある質問に回答します。
- マイホームブルーはいつまで続く?
- マイホームブルーになったら家を売ったほうが良い?
- マイホームブルーを理由に契約後のキャンセルはできる?
疑問の解消にお役立てください。
マイホームブルーはいつまで続く?
マイホームブルーが完治する期間は、人によってそれぞれです。新しい環境に慣れず1年以上もマイホームブルーが続いてしまう人もいます。
多くの場合は、新生活がスタートしてから徐々に改善されるでしょう。
マイホームブルーになったら家を売ったほうが良い?
マイホームブルーは、一時的に不安を感じる症状であり、家族が陥ってしまったからといってすぐに家を売る必要はありません。
また、家を売って環境を変えてもマイホームブルーが治るわけではありません。新しい環境に慣れる方法を家族で話し合い、改善策を模索することが重要です。
マイホームブルーを理由に契約後のキャンセルはできる?
原則、マイホームブルーを理由に土地の契約や建物の請負契約はキャンセルできません。
どうしても契約を解除したいのであれば違約金を支払う必要があります。