住宅ローンの組み方まとめ|金利タイプや返済方法・共働き夫婦の3通りで比較
住宅ローンを利用する際に、金利タイプや返済方法を事前に理解していなければ、後悔してしまう場合があります。
この記事では、住宅ローンの組み方や、金利タイプや返済方法・共働き夫婦の3通りに分けて失敗しない組み方を詳しく解説していきます。
住宅ローンの利用を検討している人は、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
● 住宅ローンで起こりうる失敗例
● 失敗しない組み方
● 注意すべきポイント
そもそも住宅ローンで起こりうる失敗例は?
住宅ローンで起こりうる失敗例として以下の3点が挙げられます。
- 住宅購入前に住宅ローンの知識がない
- 金利タイプごとの特徴や違いを把握していない
- 借入可能額の返済比率を借入額の目安にしてしまう
順番に見ていきましょう。
住宅購入前に住宅ローンの知識がない
住宅ローンの知識がなく、金融機関にいわれた通りに組んで失敗してしまうケースが挙げられます。
担当者はプロで知識が豊富でアドバイスも適切であるため、十分に理解していないのに、勧められるままに決めてしまうケースです。
その結果、返済中に想定外の事態が起こり、後悔してしまいます。
金利タイプごとの特徴や違いを把握していない
金利タイプごとの特徴や違いを把握していないと、失敗してしまう場合もあります。
住宅ローンは、金利タイプごとに特徴があります。それぞれの特徴を理解した上で、どの金利タイプが自分にとってよいのかを判断して選択しなければなりません。
違いを理解せずに、金利タイプを選択したために、更新時期の金利上昇に慌ててしまい後悔してしまうケースが挙げられるでしょう。
借入可能額の返済比率を借入額の目安にしてしまう
借入可能額の返済比率を、借入額の目安にしてしまう失敗をする人もいます。
借入可能額の返済比率とは、申込者の年収から借り入れできる最大額を求める際に必要です。返済比率は金融機関によって異なりますが、フラット35では年収400万円未満の人の返済比率は年収の30%、400万円以上の人は35%です。
しかし、この返済比率は最大限借入できる金額を表すため、借入額の目安としてしまうと、毎月の返済が苦しくなるおそれがあります。
上限額まで借入したことで、毎月の返済が苦しくなり後悔してしまうケースがあります。
住宅ローンの失敗しない組み方1.金利タイプ
住宅ローンの失敗しない組み方として金利タイプを3つ解説していきます。
- 全期間固定金利型
- 固定金利期間選択型
- 変動金利型
順番に見ていきましょう。
全期間固定金利型
全期間固定金利型は、借入期間内の金利が変更されないタイプです。前述したフラット35などは、借入期間中の金利変更がありません。
金利の上昇により返済額が高くなることがないため、毎月の返済額が一定である点がメリットです。ただし、変動金利型などと比較して設定されている金利が高い点と、変動金利が低くなった場合でも返済額が減らない点がデメリットといえます。
固定金利期間選択型
固定金利期間選択型は、一定期間の金利が固定しているタイプです。具体的には2年・3年・5年・10年の間、金利が変動しません。
固定金利期間が終了すると、再度固定金利期間選択型か変動金利型を選択する必要があります。
期間中は金利の変動を気にすることなく返済できる点がメリットですが、変動金利と比較すると、金利が高めに設定されてしまう点がデメリットといえます。
変動金利型
変動金利型は、その名の通り金利が変動する金利タイプです。金利の見直しが半年ごとに行われており、変化により返済額が増減します。
全期間固定金利型と固定金利期間選択型よりも、当初の金利が低めに設定されていますが、金利の変動を受けて返済額が大きく増減します。場合によっては更新する度に返済額が高くなることもあるでしょう。
しかし、金利の上昇に関しては一定の制限を加えています。適用金利が変動になっても5年間は金利が変動しません。また、金利が上がったとしても1.25倍以上にはならない点も特徴です。
住宅ローンの失敗しない組み方2.返済方法
住宅ローンの組み方について、2種類の返済方法の特徴を理解しておきましょう。
- 元利均等返済方式
- 元金均等返済方式
それぞれの返済方法を解説します。
元利均等返済方式
元利均等返済方式は、元金と利息が毎月変わらない返済方法です。毎月の返済額が変わらないため、返済計画が立てやすいといえます。
ただし、当初は利息部分が大きくなり、元金部分がなかなか減らない点には注意しましょう。
元金均等返済方式
元金均等返済方式は、元金の返済額を一定にする返済方式です。元金が大きく減っていくため、時間の経過とともに返済額が下がります。
しかし、当初は返済額が高くなってしまう点が特徴です。
住宅ローンの失敗しない組み方3.共働き夫婦の家庭
共働き夫婦が住宅ローンを利用する場合、3つのローンタイプが挙げられます。
- 単独ローン
- ペアローン
- 収入合算(連帯債務・連帯保証)
それぞれの特徴を解説します。
単独ローン
単独ローンは、夫婦のどちらか一方が契約者となって住宅ローンを組む、一般的な組み方です。万が一契約者の収入が減った場合でも、もう1人の収入でカバーできるメリットがあります。
その反面、1名の収入で借入するので共働きでも大きな金額は借入しにくい点がデメリットといえます。
ペアローン
ペアローンは、夫婦それぞれが同一の金融機関で住宅ローンを組む方法です。
1人で住宅ローンを組むよりも大きな金額を借入できますが、事務手数料などの諸経費が2倍になってしまう点がデメリットです。
契約者が亡くなった場合や、高次障害により支払いができなくなった場合、団信に加入しておくと残債が保険金で支払われますが、ペアローンではどちらか一方しか団信に加入できません。
収入合算(連帯債務・連帯保証)
収入合算とは、夫婦双方の収入を合算して住宅ローンを組む方法です。一方が契約者となり、もう一方は連帯保証人として住宅ローン契約に関わります。
単独ローンよりも多くの金額が借入できる一方、離婚した場合でも返済額が変わらない点には注意が必要です。
住宅ローンの組み方で注意すべきポイント
そのほかに、住宅ローンの組み方で注意すべきポイントを4点挙げました。
- 将来的な返済額を考慮して金利タイプを選ぶ
- 住宅ローンを組む際の諸費用も考慮する
- 健康状態によっては団体信用生命保険に加入できない場合がある
- 住宅ローンの頭金は物件価格の3割が目安
順番に解説していきます。
将来的な返済額を考慮して金利タイプを選ぶ
住宅ローンを組む際は、将来的な返済額を考慮して金利タイプを選びましょう。
住宅ローンは、長期間の返済が必要です。長い期間の中で、金利の上昇なども考慮しなければなりません。
例えば、将来的に介護費用や教育に関する費用が大きくなりそうな場合は、返済額が増えるリスクを極力避ける必要があります。将来の支出があまりない場合は、変動金利などにより設定金利が低い状態で借入したほうがよいでしょう。
現時点の金利だけではなく、将来まで見越して選択することがポイントです。
住宅ローンを組む際の諸費用も考慮する
住宅ローンを組む場合の諸費用がどの程度の金額になるかも事前に把握しておきましょう。
住宅ローンを組む場合、団信への加入費用や保証会社に加入する場合は保証料、事務手数料などの諸費用が発生します。
諸費用が原因で、予定していた自己資金や借入額では足りないケースも考えられます。
健康状態によっては団体信用生命保険に加入できない場合がある
健康状態によっては、団体信用生命保険に加入できない場合があります。
団信は、契約者が亡くなった場合や高次障害になり返済できなくなった場合に、残債が保険金で支払われる保険商品です。住宅ローンを組む場合は、ほとんどのケースで団信への加入を求められます。
しかし、団信は誰でも加入できるものではなく、健康状態によっては加入を断られてしまいます。団信へ加入できなければ、住宅ローンの申込ができないおそれがあるため、健康状態のチェックも重要です。
住宅ローンの自己資金は物件価格の3割が目安
国土交通省が発表する、令和元年度住宅市場動向調査報告書(46ページ)によると、注文住宅の住宅ローンにおける自己資金は物件価格の27.2%程度が一般的です。
※参考:令和元年度住宅市場動向調査報告書|国土交通省 住宅局
頭金は「物件の価格からローンの借入額を引いた額」、自己資金は頭金に諸費用を加えたもので、物件購入時に自身で用意する必要のある金額です。
土地を購入した注文住宅の新築世帯では平均4,615万円であるため、自己資金の平均額は1,255万円となります。
なお、弊社のお客様には頭金なしのフルローンで購入される方の割合も多くいらっしゃいます。
頭金でお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
住宅ローンの組み方を押さえて賢く資金計画を立てよう
多くの人が住宅ローンを利用して新築住宅を取得しますが、しっかりと理解した上で住宅ローンを選択しなければ、後悔してしまうおそれがあります。
金利タイプや返済方法を検討しつつ、自分に合った住宅ローンを組みましょう。長期間の返済であるため、しっかりと理解して選択する必要があります。
TATTA!では、多くの金融機関と提携しており、住宅ローンで失敗しない資金計画を提案しています。安心して注文住宅を建てたい人は、ぜひTATTA!にお問い合わせください。