旗竿地の後悔した事例5選!メリットや選ぶときのコツも解説
本記事では、具体的な事例を通じて旗竿地のメリットとデメリットを解説していきます。
注文住宅を建てる際に土地を選び、旗竿地を購入するケースもありますが、旗竿地は注意点を押さえておかなければ失敗することも多い土地です。
旗竿地には多くの魅力と可能性があり、実際の失敗事例から学ぶことで、旗竿地選びの落とし穴を避けるヒントを得られるでしょう。
この記事でわかること】
● 旗竿地の特徴
● 旗竿地のトラブル事例
● 旗竿地のメリット
● 旗竿地を選ぶコツ
そもそも旗竿地とは?
旗竿地とは、敷地が旗竿のような形状になっている土地を指し、「延長敷地」とも呼ばれています。
大きな土地を2筆に分筆する場合、間口の都合上、どちらも整形地にするのは困難です。その場合は1筆を整形地、もう1筆を旗竿地として分筆することになります。
このように、旗竿地は分筆の都合によって作られ、整形地とセットであることを押さえておきましょう。
旗竿地を選んで後悔した事例・トラブル5例
旗竿地は整形地と土地形状が大きく異なるため、旗竿地ならではのトラブルが発生するおそれがあります。そのため、事前に旗竿地を購入する際に想定されるトラブルを把握しておくことが重要です。
そこで、この章では旗竿地を選んで後悔したトラブル事例を5つ解説します。
- 日当たりが悪かった
- セキュリティに不安が残った
- 積雪の際の雪かきが大変だった
- 駐車が大変だった
- 工事の際に想定外の費用が発生した
順番に見ていきましょう。
日当たりが悪かった
旗竿地では、建物に囲まれた場所に家を建築することになり、日当たりは悪くなるでしょう。
なぜなら、旗竿地は前面道路との間に整形地の土地があり、奥まった場所に位置しているからです。
また、風通しも良くないため、湿気が溜まりやすいといわれています。
このことからも、旗竿地を選んで家を建てる場合には、整形地以上に日当たりの確保と湿気対策に注力する必要があるといえます。
セキュリティに不安が残った
旗竿地に家を建てたものの、セキュリティに不安が残って後悔した人もいます。
旗竿地では前面道路から見えない位置に建物が建築されるため、不審者が侵入しても通行人に気づかれないことが多くなります。
このことからも、旗竿地はセキュリティに不安が残ってしまい、警備会社の加入や防犯砂利の設置など余計な費用がかかるでしょう。
積雪の際の雪かきが大変だった
旗竿地は整形地の場合と比較して、積雪の際の雪かきが大変だと感じるでしょう。
静岡県では静岡市の一部と浜松市の一部が、国土交通省の豪雪地帯指定区域に指定されています。積雪により雪かきが必要になった際、旗竿地は雪を捨てる場所が通路上であるため、作業効率が悪くなります。
場合によっては、積雪によって車が発進できないこともあるため注意が必要です。
駐車が大変だった
旗竿地は駐車が困難となり、後悔してしまう人もいます。
整形地であれば2台の車を並列に駐車でき、どちらの車も自由に発進可能です。しかし、旗竿地では縦列駐車になるため、後ろに停めた車は前の車が邪魔になり、自由に車を移動できません。
仮に夫婦が共働きで車を使用する場合、車を入れ替えする手間が発生してしまいます。
工事の際に想定外の費用が発生した
旗竿地は、工事の際に想定外の費用が発生しやすいといえます。
旗竿地は建築資材を運ぶ通路が狭いため、ユニット工法の家を建てることが難しいとされています。さらに、建築資材をクレーンで搬入できない場合は、手作業で建築を進める部分が増えてしまいがちです。
その結果、通常よりも建築費が高くなってしまうことも多いでしょう。
後悔だけではない!旗竿地のメリット3選
旗竿地を購入して後悔した事例を紹介しましたが、旗竿地はデメリットだけではありません。
実際に旗竿地を率先して購入する人も多いため、後悔した事例と合わせてこの章で解説するメリットについてもチェックしましょう。
- 土地代が比較的に安く済む
- 静かで生活しやすい
- 道路から距離があり安全に暮らせる
順番に見ていきましょう。
土地代が比較的安価である
旗竿地の代表的なメリットとして、整形地よりも安くなる傾向があります。
なぜなら、旗竿地は整形地よりも建築が難しく、日当たりが悪いことから人気がなく、価格を下げる必要があるからです。
そのため、注文住宅を検討しているエリアで土地の予算が合わない場合、旗竿地を中心に土地を探すのがおすすめです。
静かで生活しやすい
旗竿地は前面道路から離れているため走行音が聞こえにくく、静かな環境で暮らせます。
このように、周辺を家に囲まれている環境はデメリットでもあると同時に、大きなメリットにもなります。
道路から距離があり安全に暮らせる
旗竿地は道路から距離があるため、より安全に暮らせるでしょう。
整形地は前面道路に面している部分が広く、建築と駐車がしやすい反面、子供の飛び出しに注意する必要があります。一方、旗竿地は子供が玄関から飛び出したとしても敷地内であるため、整形地よりも安全に暮らせるでしょう。
旗竿地を選ぶときのコツ
この章では、旗竿地を選ぶときのコツについて解説します。
- 駐車しやすい土地を選ぶ
- 光が通りやすい間取りにする
- 治安が良い場所を選ぶ
- 間口が3m以上の土地を探す
順番に見ていきましょう。
駐車しやすい土地を選ぶ
旗竿地の中でも駐車しやすい土地を選ぶと良いでしょう。
旗竿地にはさまざまな形状があり、中には前面道路と接している部分に車を2台駐車でき、その奥に通路部分がある旗竿地もあります。
そのため、旗竿地は全て駐車が難しいという先入観を持たず、土地を探すことが重要です。
光が通りやすい間取りにする
旗竿地の失敗事例に日当たりが悪い点を挙げましたが、吹き抜け窓を設置するなど、間取りを工夫することで十分に採光できます。
また、建築する部分が広い旗竿地であれば南側の空間を広く取ることで、整形地と変わらない日当たりを確保できるでしょう。
治安が良い場所を選ぶ
奥まった場所に家を建てる旗竿地は、セキュリティの不安が残ってしまうため治安が良い場所を選びましょう。
治安の良し悪しは正確に調べられないため、不動産会社に周辺住民へ聞き込みしてもらうのがおすすめです。
間口が3m以上の土地を探す
旗竿地は、間口が3m以上ある旗竿地を選びましょう。
建築基準法で定める最低接道幅は2mとなっていますが、一般的なスーパーの駐車スペースは2.5mです。そのため、接道幅が2mの旗竿地は駐車が難しく、毎日車を使う場合はストレスに感じることもあるでしょう。
このことからも、間口が3m以上ある旗竿地を選ぶことで駐車がしやすく、車の横に人が通れるスペースを確保できます。
旗竿地に関するよくある質問
この章では、旗竿地に関するよくある質問について、解説します。
- 旗竿地で起こりうるご近所トラブルは?
- 旗竿地は風水的に良くない?
- 旗竿地が「やめとけ」といわれる理由は?
順番に回答していきます。
旗竿地で起こり得る近隣トラブルは?
旗竿地の周辺は建物に囲まれているため、バーベキューやピアノの演奏音など、「におい」と「音」に関するトラブルが発生するおそれがあります。
このようなトラブルを起こさないためにも、家を建てる前には周辺住民にしっかり挨拶し、良好な関係を構築しておきましょう。
旗竿地は風水的に良くない?
風水において旗竿地は「変形地」のため凶相となり、良くないとされています。風水が気になる人であれば旗竿地は避けるべきでしょう。
ただし、家づくりを進める際には風水を優先しすぎないことがポイントです。旗竿地や整形地のメリットやデメリットを比較しながら土地を選びましょう。
旗竿地が「やめとけ」といわれる理由は?
旗竿地が不人気な理由は、「日当たり」と「駐車が不便」といった点が挙げられます。
一般的に、展示場に建築されているモデルルームは整形地に建っており、ハウスメーカーの広告も全て整形地です。
そのため、旗竿地は「特殊な土地」というイメージが強く、あまり人気がありません。
旗竿地のトラブル事例を把握して後悔のない土地探しを
旗竿地は整形地にはないデメリットがあるため、購入する際には注意が必要です。
しかし、旗竿地にはメリットも多いことから、土地探しをする際には旗竿地を避けるのではなく、理想の住宅を建てられる可能性があるかどうかをしっかり検討すべきでしょう。
TATTA!では静岡県内の不動産会社と提携し、多くの整形地や旗竿地を紹介しています。土地探しで失敗したくない方は、ぜひTATTA!にお問い合わせください。