住宅ローンの審査基準とは?通らないときの対策や流れも解説
この記事では、住宅ローンの審査基準や流れ、通らないときの対策などを解説します。
住宅ローンを利用する際には、信用情報や収入、借入金額などさまざまな要素が審査基準として考慮されます。中には、何らかの理由によって住宅ローンの審査に通らないケースもゼロではありません。
この記事を通して、住宅ローンの審査基準などをしっかりと理解し、無事にローンを組めるように対策していきましょう。
この記事でわかること】
● 住宅ローンの審査基準
● 住宅ローンに通らないときの対策
● 住宅ローン審査の流れ
住宅ローンの一般的な審査基準
一般的に、住宅ローンは以下の基準をベースに審査しているといわれています。
- 不動産の担保・評価
- 借入時、完済時の年齢
- 返済負担率
- 健康状態
- 個人信用情報
- 勤務先の規模や雇用形態
- 年収や勤続年数
- 家族構成
住宅ローン審査を受ける前に、しっかりと内容を理解しておきましょう。
不動産の担保・評価
申し込み者が購入しようとしている不動産の担保評価は、金融機関が抵当権を設定する際の重要な指標となります。
たとえば、3,000万円の審査金額に対して物件の評価が2,000万円の場合、住宅ローン審査は減額もしくは否決となるでしょう。
このように、購入する物件の担保評価と住宅ローン借入額は密接に関係しています。
借入時、完済時の年齢
一般的な金融機関の場合、完済時の年齢は75〜80歳が上限となります。つまり、住宅ローン借入時の年齢は40歳がリミットになるケースが多いことを理解しておきましょう。
返済負担率
返済負担率とは、年収に対する年間の住宅ローン返済額の割合のことです。
住宅金融支援機構が公開しているデータによると、返済負担率が年収の25〜30%となるケースが最も多い結果となりました。
そのため、金融機関も上記の範囲に返済負担率が収まっているかをチェックします。
健康状態
住宅ローンの借入を受ける場合、多くの金融機関が団体信用生命保険の加入を融資条件に盛り込んでいます。
生命保険に加入すると、債務者が死亡もしくは重大な障害状態になり労働ができないと認められた場合、住宅ローンの残債に対して返済が免除されます。ただし、生命保険は誰でも加入できるわけではなく、保険会社に「健康である」と認められた人しか加入できません。
健康状態のチェックは保険会社の告知書によって判断されるため、持病がある場合はなるべく早い段階で不動産会社もしくは金融機関の担当者に伝えましょう。
個人信用情報
過去に借入の滞納や税金の滞納があった場合、その情報は個人信用情報に記載されることになります。この情報は一般的に7〜10年で抹消されることになっていますが、少なくともこの期間内は住宅ローンを借りることは難しいでしょう。
また、金融機関の審査はまず個人信用情報からスタートするため、問題があれば審査当日もしくは数日内に金融機関から何らかの連絡が来ます。
滞納などにより、審査が通らなかったと推測される場合は、一度自分の個人情報を開示請求し、事故履歴などに掲載されていないかを確認しましょう。
勤務先の規模や雇用形態
勤務先の規模は倒産のリスクを知るために必要で、正社員や派遣社員などの雇用形態は継続して給与を受け取れるかどうかの判断材料となります。
派遣社員やアルバイトなどで勤務している場合は、安定して給与収入を得られるかといった点でマイナス材料となるでしょう。
年収や勤続年数
住宅ローンの審査において、年収に対する返済負担率が低い方が審査は通りやすくなる傾向にあります。つまり、年収が高い方が審査は通りやすくなるといえるでしょう。
また、1社で長く働いている人は審査基準上では信頼性が高いと判断され、転職を繰り返し収入が不安定になるリスクは低いと見なされます。
このことから、年収と勤続年数は住宅ローン審査基準において重要な要素です。
家族構成
一人暮らしよりも家族と同居する方がしっかり働き住宅ローンを返済する可能性が高いため、家族構成も審査基準になります。
また、同居予定の配偶者や両親に給与収入がある場合も、プラスに働くでしょう。
住宅ローンに通らないときの対策
万が一住宅ローン審査に落ちた場合は、この章で解説する対策を実践してみましょう。
- 他の借入がある場合は完済しておく
- 年収と返済額のバランスを考える
- 複数の金融機関で比較検討する
- 頭金をなるべく多く用意する
- 生命保険に加入できない場合はフラット35を検討する
- ペアローンや親子リレーローンも検討する
順番に解説していきます。
他の借入がある場合は完済しておく
住宅ローン以外の借入は返済負担率に加算されてしまうため、あらかじめ完済するか完済条件で審査を受けましょう。
年収と返済額のバランスを考える
住宅ローン審査に通らない場合、年収と返済額のバランスが取れておらず、返済負担率が30%を超えているケースがあります。
年収に対して返済が多い場合、返済負担率が30%以下となる物件を再選定するなど、不動産購入の計画自体を見直す必要があるでしょう。
複数の金融機関で比較検討する
住宅ローンの審査を受ける際は、複数の金融機関で比較検討することも重要です。1社での審査に落ちたからといって、他の金融機関でも必ず落ちるわけではありません。
ただし、むやみに審査を受けるのはマイナスになるケースもあるため、不動産会社に相談しながら金融機関を選定しましょう。
頭金をなるべく多く用意する
頭金を多く用意することで、借入額を減らせるだけでなく「しっかり貯蓄できる」といった印象を金融機関に与えられます。
頭金を最終的に支払うかどうかは別として、多めに用意しておくことが重要です。
生命保険に加入できない場合はフラット35を検討する
持病などで団体信用生命保険に加入できない場合、加入が不要であるフラット35を検討しましょう。
フラット35は、民間と公的機関が共同運営する金融機関であり、審査基準が他の金融機関と比較して厳しくない特徴があります。
そのため、団信に加入できない申し込者であっても審査通過できる可能性は高いといえます。
ペアローンや親子リレーローンも検討する
ペアローンや親子リレーローンを利用すると、住宅ローン審査が通りやすくなるでしょう。
夫婦間でのペアローンや、二世代にわたってローンを返済する親子リレーローンは、申し込者1人1人のリスクの軽減につながります。
住宅ローン審査の流れ
この章では、住宅ローン審査を受ける際の流れを解説します。
- 事前審査
- 本審査
- 借入の決定、契約開始
順番に見ていきましょう。
事前審査
住宅ローン審査はまず、事前審査からスタートします。事前審査の段階で、個人信用情報や返済負担率をしっかり審査します。
本審査は、事前審査の最終確認であることが多いので、誤りがなければ事前審査の内容が覆るケースはほとんどありません。審査期間は当日〜1週間以内が一般的です。
本審査
本審査を受けることで、住宅ローンを正式に申し込むことになります。そのため、本審査を受ける前に金利面や条件面を精査し、申し込む金融機関を決めましょう。
本審査は、事前審査の内容を精査することになり、審査期間は2週間以内が一般的です。
借入の決定・契約開始
本審査が通過すると借入金額が決まるため、金融機関と住宅ローンの契約を締結します。
住宅ローン審査における必要書類
住宅ローン審査には、主に次の書類が必要になります。
- 源泉徴収票
- 借入明細書(他に借入がある場合)
- 住民票
- 印鑑証明書
- 納税証明書
- 健康診断の結果(健康状態に問題がある場合)
源泉徴収票で年収を確認することになり、個人事業主の場合は3期分の確定申告書が必要となります。また、他に借入がある場合は借入明細書を提示し、金融機関はこれらの書類をもとに返済負担率を確認します。
その後、事前審査の通過後には現在の住居を確認するために、住民票と印鑑証明書の内容をチェックし納税の内容を確認するために納税証明書が必要です。
健康状態に問題がある場合は健康診断の結果が必要となるため、事前に実施している場合は、健康診断書を捨てずに保管しておきましょう。
住宅ローン審査基準に関するよくある質問
最後に、住宅ローン審査基準に関するよくある質問を紹介します。
- 住宅ローンに通らない場合の最終手段は?
- 住宅ローン審査時に勤務先が上場企業だと優遇される?
- 住宅ローン審査が厳しい銀行は?
順番に回答していきます。
住宅ローンに通らない場合の最終手段は?
住宅ローンの審査に100%通る方法はありません。
どうしても審査に通らない場合は、一般的な金融機関と比べて審査が厳しくないフラット35や、ノンバンク系の金融機関を検討しましょう。
住宅ローン審査時に勤務先が上場企業だと優遇される?
必ず優遇されるわけではありませんが、上場企業勤務は安定した給与収入を得られる可能性が高いため、融資条件が好待遇になる傾向があります。
住宅ローン審査が厳しい銀行は?
住宅ローンの審査内容はどの金融機関でも公表していないため、審査内容の厳しさについて比較しにくいのが現状です。
一般的に、融資金利が低い金融機関は審査基準が厳しい傾向にあります。
住宅ローンの審査基準は参考程度に把握しておこう
住宅ローンが通るかどうかは家を建てる上で重要なポイントとなるため、審査基準をあらかじめ把握しておくことがおすすめです。
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